iPhoneで撮影したMOV形式の動画が、Windowsがインストールされたパソコンで再生できないという経験はないでしょうか。MOV形式はAppleによって開発されたファイル形式のため、macOSやiPhone以外の端末では、再生できない可能性があります。こうした場合、MOV形式の動画をどうすれば再生できるようになるのでしょうか。
そこで今回は、iPhoneのMOV動画が再生できない原因や対策、別のファイル形式に変換する方法を解説します。
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Part1.iPhoneで撮影したMOV動画がパソコンで再生できない原因は?
★iPhoneとMOV動画の関係
iPhoneで撮影した動画は、Apple独自の「QuickTime」技術に基づいたMOV形式で保存されます。これは映像や音声、字幕などをひとつのファイルにまとめて扱えるマルチメディア形式で、Macとの互換性が高く、高画質を維持できる利点があります。また、iPhoneでは近年、省スペース化のために「HEVC(H.265)」という高効率コーデックが採用されるようになり、これも.MOVファイル内に含まれています。つまり、iPhoneで撮った動画はMOV形式であっても、中に使われているコーデックによって、パソコンでの再生可否が大きく左右されるのです。
★MOV動画がパソコンで再生できない原因
※パソコンに対応コーデックが入っていない
Windows側にHEVCコーデックがインストールされていないと再生に失敗することがあります。Windows 11の22H2以降では「HEVC Video Extensions」が標準で組み込まれていますが、Home/ProエディションやPC構成によっては標準アプリで動作せず、「再生できません」と表示されるケースも報告されています。
※コーデックが違う
動画ファイルの中身は、複数のコーデックによって構成されています。たとえ同じ拡張子でも、中に使われているコーデックが違えば、再生できるかどうかは変わります。たとえば、古いパソコンではH.264コーデックにしか対応しておらず、iPhoneで使われているHEVCには非対応ということもあります。また、編集ソフトやカメラアプリによってMOVファイルに異なるコーデックが使われることもあり、見た目は同じファイルでも互換性が大きく異なります。そのため、「MOVだから再生できるはず」と思い込まず、コーデックを確認する必要があります。
※高解像度ゆえに再生が重く、視聴できないこともある
HEVCという高圧縮の最新コーデックは保存効率が高い一方、再生には高い処理性能が求められます。そのため、たとえHEVCに対応したソフトを使っていても、CPUやGPUの性能が足りないと、映像がフリーズしたり、音ズレが起きたりして正常に視聴できないことがあります。
Part2.再生できないMOV動画をパソコンで再生するには?
🌟サードパーティ製のメディアプレイヤーをインストール
MOV動画を再生できない場合は、VLCメディアプレイヤーなどのサードパーティ製ソフトを導入することで、標準プレイヤーでは再生できなかった動画が見られるようになるケースがあります。「VLCメディアプレイヤー」は多くのコーデックを内蔵しており、HEVCにも対応しています。ただし、プレイヤーが対応していても、動画が4K・8Kのような高解像度かつ高圧縮な場合、パソコンの性能によっては映像がカクついたり、フリーズしたりすることがあります。つまり、ソフトの導入だけで再生環境が改善されるとは限りません。
🌟MOV動画に対応したコーデックを導入
WindowsでMOV動画を再生するには、必要なコーデックが正しくインストールされていることが重要です。Windows 10や一部のWindows 11環境では標準対応していないため、Microsoft Storeから「HEVCビデオ拡張機能」を購入・インストールする必要があります。ただし、PCのスペックや環境によっては、コーデックを導入しても再生が不安定なこともあるので注意が必要です。
🌟動画をMP4形式に変換
MOV動画がパソコンで再生できない場合、最も確実な解決策は、汎用性の高いMP4形式へ変換することです。MP4は多くの再生ソフトやデバイスで広くサポートされており、再生時の互換性に優れています。再生ソフトやコーデックを変えても問題が解決しない場合、動画そのものをH.264コーデックのMP4に変換することで、処理負荷を軽減し、安定して再生できるようになります。変換ツールを使えば画質を保ったまま簡単に形式を変更でき、根本的な対処法として非常に有効です。
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Part3.MOV動画を変換してパソコンで再生可能にするならWondershare UniConverter
iPhoneで撮影したMOV動画を確実にパソコンで再生したい場合には、サードパーティ製のソフトやオンラインツールなどを使って、MP4など汎用的かつ安定した再生が可能なファイル形式に変換しましょう。そのなかでも、おすすめなのがUniConverterを使った変換です。UniConverterは、MOVからMP4への変換はもちろん、AVIやWMV、MKVなど幅広い動画形式に対応しており、再生環境に応じた最適なフォーマットへの変換が可能です。さらに、H.264やHEVCなど、出力する動画のコーデックや解像度、ビットレートなども細かくカスタマイズできるため、画質とファイルサイズのバランスを調整したい場合にも便利です。
そこで、UniConverterを使って、MOV形式の動画をMP4形式に変換する手順について紹介します。
UniConverterを使ってMOV動画をMP4形式に変換する手順
Step1. 変換したいMOV形式の動画を選択
UniConverterを起動し、画面上部に表示される「変換」タブをクリックします(①)。

「ファイル/フォルダーを追加」ボタンをクリックしましょう(②)。

変換したいMOVファイルを選択し(③)、「インポート」ボタンをクリックします(④)。

Step2. 動画変換の設定
UniConverterにMOV動画がインポートされたので、「設定」タブをクリックします(⑤)。

ファイル形式や解像度を設定しましょう(⑥、⑦)。

コーデックを設定する場合には、「設定」アイコンをクリックします(⑧)。

古いパソコンを使用している場合には、コーデックを別のものに変えてみましょう(⑨)。

Step3. 変換の実行
設定が終われば、「すべてを変換」ボタンをクリックしましょう(⑩)。変換が終わるとチャイム音が鳴り、自動的に別のファイル形式の動画が出力されます。

まとめ
iPhoneで撮影したMOV動画がパソコンで再生できない原因の多くは、コーデックの違いや再生環境の未対応によるものです。無料プレイヤーや拡張機能の導入といった対処法もありますが、確実かつ手間をかけずに解決したい場合には、Wondershare UniConverterによるMP4形式への変換が最も効果的です。多様な形式に対応し、画質を保ったまま高速変換が可能なうえ、編集機能や一括処理にも対応しており、初心者から上級者まで安心して使えます。MOV動画の再生トラブルにお困りの方は、ぜひ一度お試しください。