【解決済み】VLCがDVDを再生できない場合のさまざまな解決策
編集者 Takashi • 2024-09-11 09:20:58
DVD再生は以前からパソコンユーザーにとって一般的な機能ですが、時代とともにDVDプレーヤーソフトの対応状況も変化しています。特に無料で使えるメディアプレーヤーのVLCは、多くのユーザーに利用されていますが、DVDの再生ができないトラブルに悩まされることも少なくありません。本記事では、VLCでDVDが再生できない場合の原因と対処法について解説します。
Part1. VLCとは
VLC Media Playerは、フリーでオープンソースのメディアプレーヤーソフトウェアです。開発元のVideoLAN Organizationによって開発されており、WindowsやMac、Linuxなど、さまざまなOSに対応しています。動画や音楽の再生はもちろん、YouTubeなどの動画配信サイトの視聴や、ストリーミング再生、インターネットラジオの視聴など、多彩な機能を備えています。特に動画コーデックの対応力が高いのが特徴で、様々な動画フォーマットを問題なく再生できるのが人気の理由の1つです。
Part2. VLCでDVDが再生できない原因
VLCでDVDが再生できない主な原因は以下の通りです。
(1) システムの問題
・オペレーティングシステムの互換性:特定のOSやバージョンとの互換性が原因で、DVDが再生できないことがあります。
・ドライバーの問題:DVDドライブのドライバーが最新でない場合、正しく動作しないことがあります。
(2) DVDドライブの問題
・ 物理的な損傷:DVDディスクに傷や汚れがあると、読み取りがうまくいかないことがあります。
・ドライブの故障:DVDドライブ自体が故障していると、ディスクを正しく読み取れません。
(3)地域コード(リージョンコード)の問題
DVDには地域コード(リージョンコード)と呼ばれる制限がかかっています。DVDドライブがその地域コードに対応していなければ、DVDを再生できません。VLCでDVDを再生する際にもこの地域コードの制限が影響する可能性があります。
(4) VLCのバージョン
・古いバージョンのVLCを使用している場合、最新のDVDフォーマットに対応していないことがあります。
(5)CSS(コンテンツスクランブリングシステム)の問題
DVDにはコピー防止機能としてCSSと呼ばれる暗号化方式が施されています。VLCにはこのCSSに対応するライブラリが標準でインストールされていないため、CSSで暗号化されたDVDを再生できない場合があります。
(6)CSS以外のDVDコピーガードの問題
多くのレンタルDVDは通常、CSS以外のDVDコピーガードと呼ばれる保護技術が使用されています。DVDコピーガードは、著作権保護を目的としてDVDに組み込まれた技術で、DVDの不正コピーや無許可の再生を制御するための仕組みです。
CSSのアクセス制御を解除しても、他の保護技術により、VLCなどの一般的なメディアプレーヤーはレンタルDVDを正常に再生できなくなります。
Part3. VLCでDVDが再生できない場合の対処法
上述した、VLCでDVDが再生できない原因に応じた対処法は以下の通りです。
(1) システムのチェックと更新
・システムのアップデート:オペレーティングシステムを最新のバージョンに更新します。最新のシステムアップデートには、ハードウェアの互換性改善やバグ修正が含まれることがあります。
・ドライバーの更新:DVDドライブのドライバーを最新のものに更新します。メーカーのウェブサイトから最新のドライバーをダウンロードし、インストールします。
(2) DVDドライブとディスクの確認
・ディスクのクリーニング:柔らかい布でディスクの表面を拭き、傷や汚れを取り除きます。
・別のディスクを試す:別のDVDディスクで再生を試みることで、ディスク自体の問題かどうかを確認します。
・別のドライブで試す:可能であれば、別のDVDドライブで再生を試みます。外付けDVDドライブを使用するのも一つの手です。
(3)VLC DVD再生できない対策:地域コード(リージョンコード)の変更
DVDの地域コードがDVDドライブの設定と一致していない場合、DVDを再生できません。DVDドライブの地域コードは以下の手順で変更します(Windows10の場合)。
①「エクスプローラー」で「PC」をクリックします。
②DVDドライブのアイコンを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択します。
③DVDドライブのプロパティで「ハードウェア」タブを選択します。
④「全ディスクドライブ」の一覧から、DVDドライブを選択し、「プロパティ」ボタンをクリックします。
⑤プロパティで「DVD地域」タブを選択します。
⑥地域の一覧から、変更したい地域をクリックし、「OK」ボタンをクリックします。
⑦「DVD地域の変更」が表示されるので、「OK」ボタンをクリックします。
(4) VLC DVD再生できない対策:VLCのソフトウェアの更新
VLCの更新:最新バージョンでは、多くのバグ修正や新しいフォーマットのサポートが含まれています。
①VLCを起動し、ツールバーの「ヘルプ」→「アップデートの確認」を選択します。
②最新バージョンでなければ更新します。
(5)CSS(コンテンツスクランブリングシステム)のインストール
古いVLCにはデフォルトではDVDの再生に必要なデコーダーがインストールされていません。そのため、DVDデコーダーをインストールする必要があります。以下のサイトでLibdvdcssをダウンロードして、インストールしてみましょう。
https://www.videohelp.com/software/libdvdcss
(1)~(5)の方法で対処できない場合には、以下の手段を試してみましょう。
(6)その他のDVDプレーヤーソフトの利用
VLCが対応していない保護技術を使用している場合、他のDVDプレーヤーソフトを試してみましょう。お勧めのDVD再生フリーソフトとしては、以下のようなものがあります。
①UniConverter:Wondershare 社が提供する動画編集・変換ソフトで、Windows, macOSに対応し、高速変換、ダウンロード、圧縮、結合、録画、DVD作成、AI機能など多彩な機能を備えていますが、動画の再生プレーヤーとしても利用できます。
②SMPlayer:オープンソースで開発されている完全無料の多機能なマルチメディアプレーヤーで、Windows, macOS, Linuxに対応し、動画ファイルや音声ファイルなど多くのメディアファイルを再生できます。
③GOM Player:韓国のグレテック社が開発した無料のメディアプレーヤーで、Windows, macOS, Linux, Android, iOSに対応しています。ただし、インストール時に不要なソフトが同梱されることがあり、また、無料版では起動時に広告が表示されます。
(7)コピーガードされていないDVDのリッピング
DVDをリッピングしてデータ化することにより、DVDの内容をデジタルフォーマット(例: MP4、MOV、AVIなど)に変換できます。これにより、VLCで再生できるようになります。以下に、Uniconverterを使用した、コピーガードされていない DVDのリッピング(一括変換)の手順を示します。
①UniConverterを起動し、「変換」をクリックします。
②左下の「出力形式を一括指定」を選択し、出力したい動画のファイル形式(MP4等)、品質を選択します。
③左上のDVDアイコンをクリックし、「すべての作品」を選択して「OK」ボタンをクリックします。
④取り込んだ動画が表示されるので、右下の「一括変換」をクリックします。
(8) コピーガードされているDVDのリッピング
強いDVDコピーガードによりVLCでDVDが再生できない場合、コピーガードを解除できるDVDリッピングソフトの使用が考えられます。コピーガード解除ソフトとしては、DVD Shrink、Handbrake 、WonderFox DVD Ripper Pro、DVDFab DVD リッピング、AnyMP4 DVDコピーなどがありますが、全てのコピーガードを解除できるという保証はありません。
さらに日本では、コピーガードされたDVDをMP4などの動画ファイルに変換することは、著作権法に触れる場合がありますので、お勧めはできません。
関連記事:DVDからMP4変換できるフリーソフト6選や変換する方法
まとめ
VLCは無料かつ高機能なメディアプレーヤーとして人気がありますが、VLC DVDの再生できない場合があります。その主な原因は、システムやデバイスの不具合等と思われますが、そうでない場合には、本記事を参考にリッピングにチャレンジしてみてください。UniConverterは、コピーガードがされているDVDのリッピングはできないようになっていて、誤ってコピーガードを解除してしまう事はありませんので、安心して使用することができます。
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