動画や音楽などをDVDなどのメディアに保存していらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。MakeMKVは、DVDやBlu-rayディスクのコンテンツを高品質なMKV形式に変換するリッピングソフトです。シンプルな操作で暗号化解除が可能なため、バックアップ作成やデジタルアーカイブに最適です。そこで今回は、MakeMKVの特徴やメリット・デメリット、基本的な使い方、代替ソフトをわかりやすく解説します。
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Part1.MakeMKVとは
MakeMKVは、DVDやBlu-rayディスクのコンテンツをリッピンし、MKV形式のファイルに変換するソフトです。
MakeMKVの特徴
①ディスクのリッピング
MakeMKVは、DVDやBlu-rayのディスクを解析し、暗号化を解除してPCに保存できる形式に変換します。これにより、ディスクの映像や音声を失わずに保存可能です。
②MKVフォーマットへの変換
リッピングした映像は、品質を保持したまま、MKV形式で保存されます。MKVは動画、音楽、字幕、メタデータなどの複数のトラックを一つのファイルにまとめることができ、非常に柔軟なコンテナ形式です。
③暗号化解除
MakeMKVは、AACSやBD+などの暗号化プロテクションを解除する機能があります。これにより、市販のBlu-rayディスクなどでもコンテンツを抽出できます。
④字幕や音声トラックの選択
映像のリッピング時に、どの音声トラックや字幕トラックを含めるかを選択できるため、不要なデータを省くことも可能です。
⑤有料ソフトだが、一部機能は無料使用可能
MakeMKVは有料ソフトウェアですが、DVDのリッピング機能は無料で使用できます。Blu-rayのリッピングについては一定期間のトライアル後、有料ライセンスが必要となります。
MakeMKVのメリット
- 暗号化解除機能
AACSやBD+といった暗号化技術を解除できるため、市販のDVDやBlu-rayでも問題なくリッピングが可能です。これにより、一般的に保護されているディスクのバックアップが作成できます。
- 字幕や音声トラックの選択が可能
リッピング時に、不要な音声トラックや字幕トラックを省くことができるため、ファイルサイズを削減したり、カスタマイズしたりすることができます。
MakeMKVのデメリット
- Blu-rayリッピングは有料
MakeMKVのBlu-rayリッピング機能は、トライアル期間が終了すると有料ライセンスが必要になります。無料で使い続けることができるのはDVDのリッピング機能だけです。
- 保存ファイルのサイズが大きい
MKV形式は圧縮されていない高品質なビデオを保存するため、ファイルサイズが非常に大きくなる可能性があります。とくにBlu-rayのリッピングは数十GB単位になることもあります。
- 法律的な問題
ディスクの暗号化を解除することは、一部の国や地域では著作権法に抵触する可能性があります。MakeMKVの使用が合法であるかどうかは、地域の法規に従う必要があります。
Part2.MakeMKVの使い方
MakeMKVは海外のリッピングツールであるため、インストール方法や操作方法についての情報を探すのが難しいという方がいらっしゃるかもしれません。そこで、MakeMKVのインストール方法から利用可能にするまでの手順、リッピング方法について解説します。
MakeMKVのインストール方法
MakeMKVのインストール方法は、Windows、macOS、Linuxなどのプラットフォームに対応しています。以下では、Windowsでのインストール方法を紹介します。
まず、公式サイトにアクセスし、ダウンロードページへ移動します。次に、「MakeMKV for Windows」を選び、インストーラー（.exeファイル）をダウンロードします。その後、ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックして実行します。ウィザードにしたがい、ライセンス契約に同意し、インストール先を選択するだけです。
MakeMKVを無料で利用する方法
MakeMKVはBlu-rayのリッピングなど、一部機能については有料となっています。また、無料で利用する場合にも公認キーをソフトに入力する必要があります。「MakeMKV
「Beta Key」というサイトからキーをコピーします。次にMakeMKVを起動し、「ヘルプ」メニューから「公認」を選択します。「License Key」の項目に、先ほどコピーしたキーをペーストし「OK」ボタンを押すと完了です。
MakeMKVのリッピング方法
まず、MakeMKVを起動します。DVDプレーヤーが認識されたのち、「ディスク」アイコンをクリックします。次に、リッピングしたいファイルや出力先を設定いします。設定が完了すると、「MakeMKV」アイコンをクリックするだけです。
Part3.MakeMKVの代替ソフト
MakeMKVは老舗のリッピングソフトであるため、ユーザーインターフェースが古めかしく初心者にとって使いにくいといったデメリットがあります。そこで、MakeMKVの代替ソフトを紹介します。
①Wondershare UniConverter
Wondershare UniConverterは、動画や音楽ファイルを別のファイル形式に変換できるファイルコンバーターです。DVDの一部または全部をMP4などの動画ファイル形式に変換可能です。
②Movavi Video Converter
MovaviのVideo Converterは動画を瞬時に変換できるソフトです。AVI、MP4、MKV、MOVなど、180以上の動画・音楽ファイルの形式に対応しています。
③DVDShrink
DVD ShrinkはDVDのバックアップソフトウェアです。海外で制作が進められてきたフリーソフトで、現在は開発自体は終了しているものの、DVD Shrink自体は公開が続けられているのでダウンロードしてインストールすれば使用可能です。
④Handbrake
HandBrakeは、Window、macOS、Linuxに対応するリッピングツールです。出力する動画の解像度、フレームレート、ビットレート、字幕、オーディオトラックの選択など細かい設定が可能です。
⑤Freemake DVD Ripper
Freemakeは、DVDをリッピングして、あらゆる動画形式に変換できるフリーソフトです。ディスク内のデータをISOイメージファイルとしてPCに保存することも可能です。日本語に対応しているので、非常に使いやすく、PC初心者の方でもすぐに利用できます。
⑥XMedia Recode
XMedia Recodeは、幅広いレンジのフォーマットに対応したメディアファイル変換ソフトです。対応しているフォーマットがとにかく豊富なところが最大の特徴で、メジャーなものからマイナーなものまで大抵のものは変換できるようになっています。
Part4.DVDをリッピングする方法
MakeMKVはリッピングに特化したツールであるため、操作がシンプルであるものの、リッピングした動画のファイル形式はMKVだけです。MKVファイルはサイズが大きすぎるため、ファイル管理が難しいといった問題があります。また、ユーザーインターフェースが古めかしく、初心者にとって使いにくいかもしれません。
DVDをリッピングするのにおすすめのソフトがWondershare UniConverterです。UniConverterのファイル変換機能で、DVD内の動画ファイルをMP4などサイズの小さな動画ファイルに変換し、ローカルフォルダに保存してくれます。また、初心者にやさしいユーザーインターフェースであるため、ファイル操作に迷うことはありません。
以下では、UniConverterでリッピングする手順を解説します。
UniConverterでDVDをリッピングする手順
Step1. リッピングするDVDを読み取り
UniConverterを起動し、画面上部に表示される「変換」タブをクリックします（①）。
画面左上の「ディスク」アイコンをクリックし、「DVDフォルダを読込」を選択します（②）。
「メイン動画」か「すべての作品」のいずれかを選択し、「OK」をクリックします（③）。
メイン動画がUniConverterに取り込まれます（④）。
Step2. 出力する動画のカスタマイズ
出力形式を設定するため、「設定」ボタンをクリックします（⑤）。
「ビデオ」タブから出力する動画のファイル形式や解像度を設定します（⑥）。
Step3. リッピングの実行
「変換」ボタンをクリックすると、リッピングが始まります（⑦）。
チャイム音が鳴ると、リッピングが完了します。リッピング後の動画がUniConverterに表示されます（⑧）。
Part5.MakeMKVに関するよくある質問
MakeMKVでDVDを認識できませんでした。原因として何が考えられますか？
MakeMKVは無料版でもDVDのリッピングを行なえますが、公認キーを入力しないと利用できない仕様になっています。また、公認キーを入力していても、DVDの認識に失敗するケースもあります。その場合には、DVDプレーヤーを接続しなおして、MakeMKVを起動してみましょう。
まとめ
古い動画や音楽をバックアップ用にDVDに保存している方は、メディアの寿命のためにリッピングしてクラウドストレージに保存したり、再度DVDに焼き直したりことをお考えかもしれません。MakeMKVは無料で利用できるリッピングソフトですが、独特の操作が初心者にとってハードルになるかもしれません。Wondershare UniConverterは現代風のユーザーインターフェースであるため、リッピングや出力後の動画の設定も簡単に行なえます。MakeMKVを使って失敗したという方はぜひ試してみてください。
