スマホでの会議録音やインタビュー、講義の内容をテキスト化したいと考える人は多いですが、「有料サービスはコストが気になる」「どのアプリを選べばいいのか分からない」と悩む方も少なくありません。
特にAndroidユーザーにとっては、無料で使える文字起こしアプリが数多く存在する一方で、精度や使いやすさに大きな差があります。
そこで本記事では、実際に利用できる無料のAndroid向け文字起こしアプリを徹底比較し、精度・使いやすさ・機能の充実度といった観点からおすすめを紹介します。
初めて導入する人でも安心して選べるよう、注意点や選び方のポイントも併せて解説します。
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Part1.文字起こしアプリとは?まず押さえておきたいポイント
文字起こしアプリは、音声を自動的にテキストに変換できる便利なツールです。
会議やインタビュー、講義などの内容を効率よく記録でき、近年は無料で利用できるものも多数登場しています。
文字起こしアプリの種類
文字起こしアプリには大きく分けて2種類あります。
ひとつはリアルタイム型で、録音しながら同時に文字起こしを行うタイプです。
会議やセミナーなどで、即時に議事録を作成する際に役立ちます。
もうひとつはファイル読み込み型で、既に録音済みの音声や動画ファイルをアプリに取り込み、一括してテキスト化する仕組みです。
取材やインタビューを録音後にまとめたい場合に便利です。
近年はこの両方に対応するハイブリッド型も登場しており、用途に応じて使い分けられるのが特徴です。
目的やシーンに合わせて最適なアプリを選ぶことが、効率的な文字起こしの第一歩といえるでしょう。
無料アプリの制限
無料で利用できる文字起こしアプリは便利ですが、多くの場合いくつかの制限が設けられています。
代表的なのは利用時間の上限で、1回の録音時間や月間で使える時間が限られているケースが多いです。
また、文字数制限があるアプリもあり、長時間の会議や講義を完全にカバーするのは難しいことがあります。
さらに、広告表示や保存形式の制約、話者分離など高度な機能が有料プランでしか利用できないことも少なくありません。
無料アプリを使う際は「どの範囲まで無料で使えるのか」を事前に確認し、必要に応じて有料版へのアップグレードを検討することが大切です。
Part2.Android標準搭載の文字起こし機能
Androidには、追加アプリをインストールせずに利用できる標準の文字起こし機能が備わっています。
自動字幕起こしをオンにする手順は、以下の通りです。
- 本体右側の音量ボタンを押します
- 音量コントロールの下にある自動字幕起こしアイコンをタップします
- 自動字幕起こしがオンになります
メディアを再生すると下の画像のように字幕ボックスが表示され、自動で文字起こしが始まります。
字幕ボックスは上下にドラッグして、見やすい位置に移動させたり、ダブルタップで大きさを変えることができます。
また、字幕が不要になった場合は、画面の一番下へ字幕ボックスをドラッグして、オフにできます。
参照元:Android
Part3.Androidで使えるおすすめ無料文字起こしアプリ
Android端末では、無料で使える文字起こしアプリが数多く提供されています。精度の高さや機能の充実度はアプリごとに異なるため、用途に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。
1.LINE WORKS AiNote
LINEが提供する「LINE WORKS AiNote」は、会議や講義の録音をAIが自動でテキスト化してくれる無料アプリです。
録音と同時にリアルタイムで文字起こしできるだけでなく、録音データを後から読み込んで再変換することも可能です。
さらに、話者ごとに発言を自動で分ける「話者分離」機能を備えており、複数人が参加する会議やインタビューでも誰が発言したのか分かりやすくなります。
LINEアカウントと連携でき、クラウド保存も対応しているため、他の端末からアクセスして編集できるのも強みです。
無料プランでも十分に活用できますが、利用時間や保存容量には制限があるため、長時間利用する場合は有料プランの検討も必要です。
2.Notta
Nottaはシンプルで直感的な操作性と高い精度が特徴の文字起こしアプリです。
日本語だけでなく英語や中国語など100以上の言語に対応しており、多言語の会議や海外コンテンツの書き起こしにも利用できます。
録音音声のリアルタイム変換に加えて、既存の音声ファイルや動画ファイルをアップロードして文字起こしできるのも便利です。
無料プランでも一定時間の利用が可能で、テキスト編集や検索機能が充実している点も評価されています。
また、クラウド上に自動保存されるため、PCやタブレットから同じデータにアクセスして編集作業を続けられるのも魅力です。
学習やインタビュー、ビジネス用途まで幅広く活躍できる万能型アプリといえるでしょう。
3.Otter
Otterは海外発の文字起こしアプリで、特にビジネスユーザーから高い支持を得ています。
英語の音声認識に強みを持ち、ZoomやGoogle Meetなどのオンライン会議ツールと連携してリアルタイムで字幕表示できるのが大きな特徴です。
無料プランでも月間で一定時間の録音と文字起こしが可能で、会議の議事録作成やインタビューの文字化に役立ちます。
また、生成されたテキストには自動的にタイムスタンプが付与されるため、後から発言の確認や編集を行いやすい点も便利です。
さらに、クラウド保存と同期機能により複数端末で利用でき、チームでの共有にも適しています。
ただし、日本語の認識精度は英語ほど高くないため、主に英語の会議や学習用におすすめです。
4.Speechnotes
SpeechnotesはAndroidユーザーに人気の無料文字起こしアプリで、シンプルさと軽快さが魅力です。
アプリを起動して話すだけで、即座に音声がテキスト化され、メモ帳感覚で利用できます。
Googleの音声認識エンジンを活用しているため精度が安定しており、短時間のメモ取りや単発の会話記録に最適です。
生成したテキストはコピーやメール送信もできるため、ちょっとした記録から共有までスムーズに行えます。
広告表示があるものの、無料で基本機能を無制限に利用できる点が大きな利点です。
高度な編集機能やクラウド連携はありませんが、必要最低限の文字起こしをシンプルに行いたい人におすすめのアプリです。
5.AutoMemo
AutoMemoはソースネクストが提供する文字起こしサービスと連動したアプリで、専用の録音デバイスと併用するとさらに便利に使えます。
スマホ単体でも録音と同時に自動で文字起こしが行えるため、会議やセミナーの記録に適しています。
特徴的なのは、クラウド上で処理されるため精度が比較的高く、長時間の録音にも対応できる点です。
アプリ内で文字データの編集や検索も可能で、議事録作成や学習ノート作りに活用できます。
無料版でも一定時間の利用は可能ですが、長時間利用や追加機能を使うには有料プランが必要です。
ビジネスや学習など幅広いシーンで使える実用的な選択肢といえるでしょう。
Part4.Androidで使える無料文字起こしアプリの選び方
無料の文字起こしアプリは数多くありますが、それぞれ機能や特徴に違いがあります。
利用シーンに合ったものを選ぶには、精度や話者分離機能、オフライン利用の可否、保存や編集機能などを確認することが重要です。
☆音声認識の精度
文字起こしアプリを選ぶ上で最も重要なのが音声認識の精度です。
認識精度が低ければ、後から大量の修正が必要になり、作業効率が大きく落ちてしまいます。
特に日本語に対応しているか、また専門用語や固有名詞をどの程度正しく変換できるかがポイントになります。
精度はアプリごとに差があり、同じ音声を処理しても結果が大きく異なる場合があります。
レビューや実際の利用者の声を参考にするのも有効です。
ビジネスの議事録やインタビューで使う場合は、無料アプリでも精度の高さを重視して選びましょう。
☆話者(複数話者)対応の有無
複数人が同時に話す会議や座談会では、誰の発言なのかを区別できる「話者分離」機能の有無が重要になります。
話者対応がないアプリでは、全員の発言が一続きの文章になってしまい、読み返すときに内容を理解しづらくなります。
CLOVA Noteのように自動で話者を判別してくれるアプリを使えば、議事録作成が格段に楽になります。
無料版では話者分離の精度や利用時間が制限されていることもあるため、自分の利用環境に合わせて確認しておくことが大切です。
特にビジネスや研究用途では、話者分離対応アプリを選ぶことで後の編集作業が大幅に軽減されます。
☆オフラインで使えるかどうか
文字起こしアプリの多くはクラウド処理型で、インターネット接続が必須です。
しかし、出張先や電波状況が悪い場所、セキュリティ上クラウドにアップロードできない環境ではオフライン対応が便利です。
オフライン対応アプリであれば、通信環境を気にせずに利用でき、データが外部サーバーに送信されない安心感もあります。
ただし、オフライン型は無料で利用できる範囲が限られている場合が多く、録音時間や精度に制約があることもあります。
重要な会議やセキュリティが重視される現場では、オフライン利用が可能かどうかを必ず確認しておきましょう。
☆データの保存形式・文字起こし後の編集・エクスポート機能
文字起こししたデータをどのように保存し、活用できるかも選ぶ際の大切なポイントです。
アプリによってはTXTやWord、PDFなど多様な形式に対応しており、議事録やレポートとしてそのまま利用できます。
また、アプリ内で編集機能があるかどうかも重要で、誤認識の修正や整形がスムーズに行えると効率が大きく向上します。
さらに、クラウド保存に対応している場合は他端末からアクセスでき、チームでの共有も簡単です。
無料版ではエクスポート形式が限られていることが多いので、自分が必要とする保存形式や共有方法に対応しているかを事前に確認しておくと安心です。
Part5.UniConverterの文字起こし機能を紹介
UniConverterは動画変換ソフトとして知られていますが、近年はAIを活用した文字起こし機能も搭載されています。
動画や音声ファイルを自動でテキスト化でき、字幕作成や議事録の効率化に役立つ便利な機能です。
ここでは、UniConverterの文字起こし機能を紹介します。
Step1.UniConverterを起動してファイルを選択する
まずは、UniConverterを起動して「音声をテキストに変換」をクリックしてください。
下記の画面が表示されたら、音声ファイルをアップロードします。
Step2.言語を設定してエクスポート
ファイルをアップロードすると、上記のような画面になります。
上記の画面が表示されたら、画面下の「声の変換」から日本語を選択してください。
最後に、「エクスポート」をクリックすれば自動で文字起こしが完了し、テキストファイルが保存されます。
Part6.Androidで無料文字起こしアプリを使うメリット・デメリット
無料の文字起こしアプリはコストをかけずに利用できる一方で、精度や機能に制限がある場合があります。
ここではAndroidで利用する際のメリットとデメリットを整理し、導入前に知っておきたいポイントを解説します。
★Androidで無料文字起こしアプリを使うメリット
Androidで無料文字起こしアプリを利用する大きなメリットは、コストをかけずに音声をテキスト化できる手軽さです。
会議や講義、インタビューの内容を即座に文字化でき、メモ取りの負担を軽減できます。
また、Googleの音声認識技術を活用したアプリも多く、無料でありながら一定の精度が期待できる点も魅力です。
さらに、アプリごとにクラウド保存や検索、エクスポートといった機能が備わっているため、作成したデータを他端末で共有するのも簡単です。
短時間の利用や学習目的、試験的に文字起こしを始めたい人にとっては、無料アプリは最適な入門ツールといえるでしょう。
★Androidで無料文字起こしアプリを使うデメリット
一方で、無料アプリには利用制限や精度の不安定さといったデメリットがあります。
多くのアプリでは録音時間や文字起こし時間に上限が設けられており、長時間の会議やセミナーを完全にカバーするのは難しいケースが多いです。
また、誤認識が発生しやすく、特に専門用語や複数話者の会話では修正作業に手間がかかります。
さらに、広告表示や有料プランへの誘導が頻繁に出ることもあり、快適に使えない場合もあります。
加えて、クラウド処理型アプリではデータが外部に送信されるため、セキュリティやプライバシー面での懸念も残ります。
業務での本格利用や長時間の録音には、無料版では限界がある点を理解しておく必要があります。
無料のAndroid向け文字起こしアプリのまとめ
Android向けの無料文字起こしアプリは、会議や講義、インタビューなどさまざまなシーンで活用でき、メモ取りや議事録作成を効率化してくれる便利なツールです。
NottaやCLOVA Noteのように高精度で多機能なアプリから、Speechnotesのようにシンプルで手軽に使えるものまで選択肢は豊富です。
ただし、多くのアプリには利用時間や機能制限があるため、無料でどこまで対応できるかを見極めることが大切です。
まずは無料版を試し、精度や操作性を比較したうえで、自分の利用目的に最も合うアプリを選ぶのがおすすめです。
必要に応じて有料プランに移行することで、さらに快適に文字起こしを活用できるでしょう。