InstagramやTiktokなど、動画を共有できるSNSが増え、動画を編集して公開する方がいらっしゃるかもしれません。動画を編集できるソフトは数多く存在するものの、最低限の機能しか欲していない方はフリーソフトで十分と考えるかもしれません。AviUtlは無料で利用できる動画編集ソフトでありながら、プラグインを導入することで高度な動画編集にも対応しています。
そこで今回は、AviUtlの使い方について基本から応用まで解説します。
Part1.AviUtlとは?
AviUtlは、日本の開発者が作成したフリーの動画編集ソフトです。ユーザーは動画のカットや合成、エフェクトの追加、エンコードなど、さまざまな編集作業を行うことができます。直感的な操作が可能で初心者から上級者まで広く利用されており、プラグインによる機能拡張が可能な点も特徴的です。また、比較的軽量で、低スペックのコンピュータでも快適に使用できます。非商用目的では無料で使用できるため、趣味で動画編集を行うユーザーにも人気があります。
Part2.AviUtlのインストール方法
AviUtlのインストール方法は次の通りです。
まず、AviUtlの公式ウェブサイトまたは信頼できるダウンロードサイトから、インストールファイルをダウンロードします。
次に、ダウンロードしたZIPファイルを右クリックし、「すべて展開」を選択して、任意のフォルダに解凍します。解凍したフォルダを開き、「aviutl.exe」があることを確認します。
AviUtlで動画編集を容易に行なうためには、拡張編集Pluginをインストールしましょう。AViUtlのウェブサイトを下にスクロールし、「exedit.zip」をダウンロードします。
zipファイルを解凍し、AviUtlがインストールされているフォルダにファイルをコピーしましょう。
aviutl.exeをダブルクリックして、ソフトウェアを起動します。AviUtlを初めて起動する際には、必要に応じて基本的な設定を行います。たとえば、メニューの「表示」から表示させたいウィンドウを選択できます。
Part3.AviUtlの動画編集機能とその一例
AviUtlで動画編集するためには、拡張編集Pluginがインストールされていることが必須です。そのため、拡張編集Pluginがインストールされていることを前提して、AviUtlの動画編集機能と実際の使用例を解説していきます。
AviUtlの動画編集機能の手順①:カット編集
動画素材から不要な部分を削除し、必要な場面だけを抜き出してつなげる作業が「カット編集」です。AviUtlのカット編集機能は、動画の不要な部分を取り除いたり、必要な部分だけを切り出したりするために使用されます。ここでは、基本的なカット編集の手順を説明します。
まず、AviUtlを開き、「ファイル」メニューから「開く」を選び、編集したい動画ファイルを選択して読み込みます。読み込んだ動画はタイムラインに表示されます。タイムライン上で動画を見ながら、カットしたい部分を確認します。
次に、タイムライン上で、カットしたい部分の開始点と終了点をマウスで選択します。これには、再生ヘッドを適切な位置に移動させ、範囲を指定することで行えます。選択した範囲の両端に再生ヘッドを移動させ、「S」キーを押してクリップを分割します。これにより、カットしたい部分が独立したクリップとしてタイムライン上に存在することになります。
また、カットしたい部分(分割されたクリップ)を選択し、Deleteキーを押して削除します。または、右クリックメニューから「削除」を選ぶこともできます。
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最後に、編集が完了したら、新しい動画ファイルとして保存します。「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選び、フォーマットと保存場所を指定します。
AviUtlの動画編集機能の手順②:BGMの挿入
AviUtlでBGM(背景音楽)を挿入する方法は、動画編集において非常に重要な要素です。こちらがその基本的な手順です。まず、編集に使用する音楽ファイルを用意します。対応している音声ファイル形式であることを確認してください。AviUtlを開き、「ファイル」メニューから「開く」を選択して編集する動画ファイルを読み込みます。
次に、「ファイル」メニューから「音声ファイルを開く」を選択し、挿入したいBGMのファイルを選びます。読み込んだ音楽ファイルはタイムラインの音声トラックに追加されます。ここで、音楽が動画のどの部分から開始するかを調整することができます。タイムライン上で音楽トラックを選択し、音量を調整します。これはタイムライン上の音声トラックに表示されるボリュームバーをドラッグして行います。BGMが長すぎる場合、適切な長さにトリミングする必要があります。
最後に、BGMの挿入と調整が完了したら、全体のチェックをして問題がなければ動画を出力します。これには「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」または「動画を出力」を選択し、希望のフォーマットと設定で保存します。
AviUtlの動画編集機能の手順③:エフェクトの追加
AviUtlには、動画や画像に対して様々なエフェクトを適用できる機能が豊富に備わっています。これにより、ビジュアルの質を向上させたり、特定の雰囲気やスタイルを作り出したりすることが可能です。AviUtlには、色調整、ブラー(ぼかし)、シャープ(鮮明化)、ノイズ除去、モザイク、色調補正など、さまざまな動画エフェクトが標準で含まれています。また、トランジションエフェクトも豊富で、クリップ間の切り替えに滑らかさやダイナミックな動きを加えることができます。
AviUtlの動画編集機能の手順④:字幕を入れる
AviUtlには、動画に字幕を挿入することが可能です。タイムラインに字幕を入れたい動画をドラッグ&ドロップします。タイムラインにて、テキストを追加します。この際、テキストボックス欄に字幕として表示させたい文章を入力したり、字幕の色・フォントなどを変更したり、テキストに関するいろいろな設定を行なえます。
AviUtlの動画編集機能の手順⑤:プロジェクトの書き出し
Aviutlの編集状態はプロジェクトファイルとして保存することが可能です。プロジェクトを動画ファイルとして書き出す方法として、プラグイン出力とAVI出力の2種類があります。プラグイン出力は、外部のエンコーダーを使ってエンコードすることです。プラグイン「かんたんMP4出力」を使うと、難しい知識がなくても出力可能です。AVI出力は、PC内にインストールされている内蔵コーデックを使ってエンコードすることです。Windowsの場合、内蔵コーデックがプリインストールされています。
たとえば、AVI出力でプロジェクトを書き出す場合、メニューバーの「ファイル」から「AVI出力」を選択し、コーデックや出力ファイル名などを設定し「保存」ボタンを押すだけです。
AviUtlの動画編集機能の手順⑥:プラグインを使う
AviUtlは、プラグインを利用して機能を拡張できるフリーの動画編集ソフトです。プラグインによって新しいエフェクト、トランジション、エンコーディングオプションなどが追加され、より多様な編集が可能になります。AviUtlには、エフェクトプラグイン、トランジションプラグイン、エンコーダープラグイン、入出力プラグインなど、さまざまなプラグインが用意されています。公式のプラグイン以外にも、有志が作成したプラグインもgithubや作者のホームページなどを通じて公開されています。
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Part4.簡単に動画を編集できるソフトおすすめ
Aviutlは無料で動画編集できるものの、多くの機能はプラグインを介して行われます。メニューから操作を選択するなど、SNSにちょっと動画を投稿してみたいというユーザーにとって、直感的ではなく操作を難しく感じるかもしれません。
そんな方におすすめの動画編集ソフトがWondershare UniConverterです。洗練されたユーザーインターフェースであるため、初心者でも直感的に動画編集を行なえます。また、動画の変換や解像度・フレームレートのカスタマイズも可能であるため、新たに動画変換ソフトを用意しなくても済みます。
そこで、UniConverterを使って動画を編集する方法を紹介します。
UniConverterで動画を編集する手続き
Step1.UniConverterを立ち上げ、画面中央に表示される「動画編集」タブをクリックします(①)。
Step2.動画をカットしたい場合は、「トリム」を選択します(②)。
Step3&4.編集した動画を開き、カットしたいシーンで「はさみ」アイコンをクリックし(③)、「OK」ボタンを押すだけです(④)。
Step5.エフェクトを追加したい場合には、画面中央に表示される「エフェクト」タブを選択します(⑤)。
Step6&7.追加したいエフェクトを選択し(⑥)、「OK」ボタンを押すだけです(⑦)。
Part5.Aviutlの使い方についてよくある質問
Windows11でもAviutlは動作しますか?
Aviutlは2019年に最後のアップデートが行われて以来、更新されていません。しかし、Windows11でもAviutlは動作します。ただし、有志が作成したプラグインが動作しない可能性があるため注意が必要です。
まとめ
かつては動画編集に詳しいクリエーターでないと、操作するのが困難でした。Aviutlは昔からあるソフトであるため、ある程度動画編集に詳しい方向けで、5年ほどアップデートされていません。そのため、ユーザーインターフェースが現代的ではなく、動画編集する機会が身近になった現在では初心者にとって難しく感じるかもしれません。
Wondershare UniConverterは初心者にも配慮したユーザーインターフェースを採用しているため、直感的に動画編集を行なえます。動画のファイル形式の変換やエフェクトの追加、字幕や透かしも簡単に挿入できますので、ぜひ試してみてください。