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FFmpegのダウンロード・インストール手順&使い方解説
編集者 Takashi • 2024-10-25 16:08:05
今回はWindows10でFFmpegを使うためにインストール方法から使い方について紹介しています。
FFmpegはオープンソースで開発されている動画や音声を変換したり再生したり記録したりするためのソフトウェアです。
元々はUnix系OSで利用するために開発されたソフトでGUIはなくコマンドから実行します。GUIを持たないので初心者が利用するのにはハードルがかなり高いソフトウェアです。FFmpegを利用しているアプリとして、HandBrakeやVLC、Blenderなど多数存在しています。コマンドからFFmpegを呼び出せますので、動画処理を含んだバッチを簡単に作れますので、ある一定の処理を大量に行いたい場合には便利なソフトです。
Part1: Windows10にFFmpegをダウンロード・インストールする方法は
Step1: FFmpegのダウンロード
FFmpegの公式サイト(http://ffmpeg.org/)へ行きます。「Download」ボタンをクリックします。「Download FFmpeg」画面に遷移します。
- 「ウィンドウズ」アイコンをクリックすると下に「Windows EXE Files」表示されます。
- 表示された2つのリンクのうち「Windows builds from gyan.dev」をクリックします。
FFmpegのソースからWindows用のコードをビルドしてくれているdevサイトへ飛びます。 - ページをスクロールして「release builds」の表示を探します。その下に、「latest release version x.x.x」という表記があるセクションで、「ffmpeg-release-full.7z」をクリックしてダウンロードします。
Step2: FFmpegのインストール
FFmpegではWindowsアプリケーションで良くあるインストーラは提供されていません。手動でファイルの配置とパスの設定を行う必要があります。
最初にダウンロードしたファイルを解凍する必要があります。ダウンロードしたファイルは「7z」で圧縮されていますのでこのタイプの解凍ソフトが必要となります。まだ、持っていない場合は解凍ソフト「7zip」をダウンロードして解凍してください。ダウンロードしたファイルには「bin」フォルダがあり、FFmpegのソフトが3本入っています。それぞれ、「ffmpeg.exe」、「ffplay.exe」、「ffprobe.exe」の実行ファイル形式となっています。
これら3本のファイルを適当な場所に配置します。
今回はCドライブ直下に「FFmpeg」フォルダを作成して、そこに置くこととします。
次にPATHを設定します。通常であればffmpeg.exeを実行するには「c\FFmpeg\ffmpeg.exe」とフルパスを指定する必要があります。毎回、フルパスを指定するのは大変なので「ffmpeg」だけでプログラムが起動できるようにするのがPATH設定です。
Windows画面の左下にある検索バーに「システム環境」と入力すると上記の画面が表示されますので「開く」をクリックしてください。
- 「システムのプロパティ」画面の「詳細設定」タブから「環境変数(N)」をクリックしてください。
- 「環境変数」画面が表示されます・変数が「Path」を選択します。
- 「編集」をクリックします。
- 「環境変数名の編集」画面になります。「新規」をクリックします。入力画面になりますので以下のようにFFmpegのパスを入力してください。
今回の場合は、「C:\FFmpeg\」としてなります。最後の”\”は忘れずに入力するようにしてください。以上でインストールは完了となります。
Step3: 動作テスト
インストールが上手くいったかの確認を行います。【Windows】キー+Rを押してください。
「ファイル名を指定して実行」画面が表示されますので。「cmd」を入力して「OK」をクリックしてコマンドプロンプトを立ち上げます。
「ffmpeg」を入力してエンターを押してください。FFmpegのバージョン情報などが表示されればインストールは成功です。
Part2: FFmpegの使い方
①動画変換・音声抽出
FFmpegで動画変換を行うには以下のようにコマンドを入力します。下記はmov形式をmp4形式へ変換するコマンドです。
引数の -i は入力ファイルのパス (複数指定可)、「input.mov」には変換元のファイル、「output.mp4」には変換先のファイルの絶対パスを入力してください。
拡張子で動画形式を判定していますので他の動画形式も同様にして実行可能です。FFmpegを実行しているのと同じフォルダにあるファイルはファイル名だけで大丈夫です。
動画から音声抽出するには以下のようにします。
引数の -f<fmt>は強制的に "fmt" で指定したフォーマットで出力、-abは音声のビットレート、-vnは映像無しで出力、「video.mp4」に抽出元の動画ファイル、「music.mp3」には抽出先の音声ファイルを指定します。
②動画ダウンロード
FFmegでm3u8形式のストリーミングビデオをダウンロードすることができます。
最初にhttps://~.m3u8 というURLを取得する必要があります。ストリーミング動画を配信しているサイトへ行き、動画を視聴します。今回は「showroom」でやってみた例となります。
【F12】キーを押し開発者ツールを表示させます。「ネットワーク」を選択し、左下の名前の欄で「m3u8」が表示されている行をクリックします。右に内容が表示されますので、https://~.m3u8 と表示されている箇所をコピーします。
次にコマンドプロンプトを立上げ下記のコマンドを入力します。
https://~.m3u8 には先ほどコピーしたURL、video.mp4には適当なファイル名にしてください。
ダウンロードを停止するには、【CTRL】+C とキー入力します。
③動画圧縮
動画圧縮を行うにはコマンドプロンプトを立上げ下記のコマンドを入力します。
original.mp4は圧縮元のファイル名、compressed.mp4は圧縮先のファイル名を指定してください。引数の「crf」はその後ろにある数字で圧縮率を決めるものです。数字が大きくなるほど圧縮率は高くなりますが画質は劣化します。x264の場合、デフォルト値は23です。
④字幕追加
FFmpegがサポートしている字幕ファイルフォーマットは以下の3つです。
- .srt
- .ssa
- .ass
字幕ファイルを用意して下記のコマンドを実行します。今回は.assファイルを例に取りました。
input.mp4には字幕を付ける動画ファイル名、output.mp4には字幕を付けた結果を保存するファイル名を指定します。-vf エフェクトの内容を指定、subtitles= 追加したい字幕ファイルを指定。
Part3: FFmpegの特徴とデメリット
FFmpegはLinuxやMac OS、Windowsなど様々なOSで動作するマルチプラットフォームのソフトです。以下の機能を持っています。
- デコード(エンコード)
- 動画変換
- 動画圧縮
- ストリーミング
- フィルタリング
- トリミング
など、多数持っています。また、VLCやYouTubeのコア処理などに使われている実績を持っています。
特徴でありデメリットともいえるのはコマンドラインで動作することです。これにより柔軟な使い方ができる反面、初心者にはハードルの高いソフトとなっています。使い方などの情報はネット上に多数ありますが、ある程度のIT知識がないと使いこなすのは難しいです。
FFmpegが使えない場合はUniConverterを使ってみてください。
【まとめ】
FFmpegは非常に強力なツールでしかも無料で使えるソフトです。しかし、コマンドラインからの利用が基本ですので初心者にはハードの高いソフトです。
今回の記事を参考にしてFFmpegに挑戦してみてください。バッチと組み合わせると様々なことが自動でできるようになりますのでぜひ工夫してチャレンジしてください。
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Takashi
staff 編集者