Avidemuxは、動画のカットや変換、簡単な編集を手軽に行なえる無料のソフトウェアです。特に初心者でも使いやすいインターフェースを備え、さまざまな動画フォーマットに対応しているため、動画編集の入門として最適です。そこで今回は、Avidemuxの基本的な使い方や便利な機能、代替ソフトを紹介します。
Part1.Avidemuxとは
Avidemuxは動画の編集や変換に使用される無料のソフトウェアで、Window、macOS、Linuxなど複数のPC用OSで利用可能です。シンプルで使いやすいインターフェースをもっています。
動画の不要な部分のカットや特定のシーンだけを残すといった基本的な動画編集機能に加え、解像度の変更、ノイズ除去、色補正、字幕の追加など、さまざまなフィルタリング機能を備えています。
対応フォーマット | 対応動画フォーマット: AVI、MP4、MKV、MOV、FLV、MPEG、H.264、H.265、WebM、3GP 対応音楽フォーマット: MP3、AAC、AC3、Vorbis、WAV、PCM |
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便利な機能 | 1. 簡単なカット・トリム機能: 特定部分を素早くカット、時間指定で不要部分を削除、再エンコードせずに編集可能。 2. リサイズとクロッピング: 解像度変更、不要部分のトリミング。 3. フィルターの適用: ノイズ除去、デインターレース、シャープネス調整、字幕追加、カラー調整。 4. バッチ処理機能: 複数動画を一括でエンコード・編集。 5. スクリプト機能: 自動化、同じ編集を複数ファイルに適用。 6. ジョブキュー機能: タスクをキューに追加、一度に処理。 |
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メリット |
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デメリット | 1. 不具合の多さ: 音声補正できない、強制終了することがある、ファイル破損や音ズレのトラブル。 2. 日本語化が面倒: 言語パッチのインストールが必要。 |
Part2.Avidemuxの使い方
Avidemuxは無料のツールであるため、有料ソフトのようなインストール方法・操作方法についての情報が不足しているきらいがあります。そこで、Avidemuxのインストール方法および簡単な動画編集方法を紹介します。
Avidemuxのインストール方法
Avidemuxのインストールは、以下の手順で簡単に行うことができます。Windows、macOS、Linuxの各プラットフォームに対応しているため、使用しているOSに合わせて手順を確認してください。
まず、公式サイトにアクセスすると、OSやバージョンごとにAvidemuxのファイルが並べられています。ここで、自分の使用しているOSに対応するバージョンを選択します。
次に、ダウンロードリンクをクリックし、インストーラーファイルをPCに保存します。
最後に、ダウンロードしたファイルを開き、インストールウィザードの指示に従ってインストールを進めます。Windowsの場合、ダウンロードした`.exe`ファイルをダブルクリックし、インストールウィザードに従います。インストール先フォルダを選択し、インストールボタンを押すだけです。
Avidemuxで動画編集する方法
Avidemuxを使って、動画編集をしてみましょう。
Avidemuxを起動し、動画編集したい動画を読み込みます。カットしたいフレームまで動画をスクロールさせ、「A」をクリックします。これにより、指定した始点までの動画がカットされます。同様に、終点まで動画をスクロールさせ「B」をクリックすると、指定した終点以降の動画がカットされます。
次に、「編集」メニューから「カット」を選択し、カットを実行します。最後に動画を出力するために、「自動」メニューから出力形式を選択します。アスペクト比などを設定し、「ファイル」メニューから「保存」を選択すると、カット編集した動画が出力されます。
Part3.Avidemuxの代替ソフト
Avidemuxは無料で動画編集できるというメリットがある一方で、フリーソフト特有の操作の複雑さがデメリットとして挙げられます。そこで、Avidemuxの代替ソフトを紹介します。
①Clipchamp
Clipchampは、ブラウザベースのオンライン動画編集ソフトで、インストール不要です。無料版では基本的な編集機能を利用可能だが、有料版ではより高品質なエクスポートや素材が利用できます。
メリット
・初心者でも使いやすいインターフェースで、簡単に動画編集が可能。
・さまざまなジャンルや目的に応じたテンプレートが用意されており、簡単に動画作成が可能。
・AIを使ったテキスト読み上げ機能(音声合成)でナレーションを自動生成できる。
・ブラウザベースのため、Windows、Mac、Chromebookなど多くのデバイスで使用可能。
デメリット
・無料版では720pの解像度までしかエクスポートできず、ストック素材の使用も制限がある。
・高度なエフェクトやプロ向けの細かな編集機能が不足しているため、プロフェッショナルには物足りない場合がある。
②Wondershare UniConverter
Wondershare UniConverterは、動画編集だけでなく、動画変換、ダウンロード、DVD作成など多機能を備えたオールインワンソフトです。
メリット
・トリミング、カット、結合、字幕追加、エフェクトなどの基本的な編集が可能。
・ユーザーフレンドリーなユーザーインターフェースで、初心者でも操作可能。
・GPUアクセラレーションに対応しているため、編集や変換の速度が速い。
AI技術を駆使した動画補正機能で、動画を滑らかにしたり、鮮明にしたりすることが可能
デメリット
・プロフェッショナル向けの高度な編集機能が少ない。
有料ソフトであるため、無料で利用できる期間や機能が限定的。
・他の専用編集ソフトと比べて、エフェクトやトランジションの種類が少なく、複雑な編集には不向き。
③Promeo
Promeoは、主にモバイルデバイス向けの動画編集アプリとして提供されており、どこでも手軽に動画編集が可能です。
メリット
・専門的な知識がなくても、テンプレートを活用して数分で動画を作成できるため、初心者でも手軽に使用可能。
・ソーシャルメディア向けのフォーマットやデザインが最適化されており、SNS用コンテンツを素早く作成できる。
・モバイルアプリとしての基本機能が無料で使用でき、限られた時間やリソースで手軽に動画を作成可能。
デメリット
・高度な動画編集機能は乏しく、プロフェッショナルには物足りない場合がある。
・テンプレートベースのため、オリジナリティのある動画を作るには制限があり、個性を出しにくい。
・モバイルアプリがメインのため、大画面での編集や複雑な操作を行いたい場合には不便。
④DaVinci Resolve
DaVinci Resolveはプロフェッショナル向けオールインワン動画編集ソフトで、編集、カラーグレーディング、ビジュアルエフェクト、オーディオ編集のすべてが1つのソフトウェアで完結しています。
メリット
・DaVinci Resolveの無料版でも多くのプロ向けの機能を備えており、基本的な編集、カラーグレーディング、エフェクト、オーディオ編集などをほぼ制限なく利用できる。
・カラー調整の精度とコントロールの自由度が非常に高く、映画業界などでも使用される。
・Fusionを活用した複雑なビジュアルエフェクトやモーショングラフィックスが作成可能。
デメリット
・機能が豊富でプロフェッショナル向けのソフトであるため、初心者には操作や理解が難しく、習得に時間がかかることがある。
・高解像度の映像編集や複雑なエフェクト作業を行う際、特に4Kや8K動画の処理には高性能なコンピュータが必要。
・簡単な編集作業を求めるユーザーにとっては、機能が多すぎて使いにくい場合がある。
Part4.簡単に動画を編集する方法
動画編集は操作が独特であるため、初心者では使いにくい側面があります。そこでおすすめのツールがWondershare UniConverterです。クロッピングやトリミング、字幕挿入など、最低限の動画編集機能がクリック、ドラッグなどマウスの基本操作だけで行なうことが可能です。
そこで、UniConverterを使って、動画編集する手順を紹介します。
UniConverterで動画編集する手順
Step1. 編集したい動画を選択
UniConverterを起動し、画面中央に表示される「動画編集」をクリックします(①)。
画面左上の「ファイル」アイコンから、「ファイルを追加」をクリックし、編集したい動画を選択します(②)。
Step2. 動画編集ツールを操作
動画がUniConverterに読み込まれます。UniConverterには、「トリム」「クロップ」「エフェクト」などさまざまな動画編集ツールが搭載されています。たとえば、カット編集したい場合には、「はさみ」アイコンをクリックします(③)。
タイムラインの赤枠を指定することで、動画のなかでカットする範囲を選択できます。赤枠の両端をマウスでドラッグ&ドロップしましょう(④)。
動画のうち一部がカットされていることが確認できます(⑤)。
「OK」ボタンを押します(⑥)。
このままでは、カット編集しただけなので、出力形式を設定しましょう。「設定」ボタンをクリックします(⑦)。
解像度や、ビットレート、エンコーダなどをカスタマイズできます。高品質で出力したい場合には、「高品質」を選択します。設定が終わると、「保存」ボタンを押しましょう(⑧)。
Step3. 編集動画の出力
「開始」ボタンを押すと、動画編集を実行します(⑨)。
編集された動画が出力されます(⑩)。
まとめ
Avidemuxは無料で利用できる高機能な動画編集ツールであるものの、初心者にとって使いやすいものではありません。Wondershare UniConverterは洗練されたユーザーインターフェースで、クリック、ドラッグといったマウスの基本操作で動画編集を簡単に行なえます。またAI技術を駆使した動画補正機能で、不鮮明な動画をSNS映えのする動画へと変えることが可能です。「動画編集を手っ取り早く行ないたい」という方はぜひ試してみてください。