ウェブ上のPDFファイルを保存しようとしても、「ダウンロードできない」、「保存ボタンが見つからない」といった問題に直面することはないでしょうか。ビジネス資料や講義資料など、大切な情報を確実に手元に残しておくためには、原因を理解し、適切な対処法を知っておくことが重要です。そこで今回は、PDFがダウンロードできない主な原因とその解決策をわかりやすく解説します。あわせて、保存や変換に使える便利なツールやサービスについても紹介します。
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Part1.PDFがダウンロードできない原因は?
PDFファイルを保存しようとしてもうまくいかない場合、その原因はさまざまです。ここでは、PDFがダウンロードできない主な原因について、代表的なパターンを具体的にご紹介します。
☆アクセス制限されている
PDFがダウンロードできない原因のひとつが、アクセス制限です。たとえば社内ネットワーク限定、会員専用ページ限定といった制限がある場合、ログインしていないとファイルにアクセスできない仕組みになっています。URLを直接開こうとしてもアクセス拒否されるケースもあり、閲覧だけはできても保存は許可されていないということもあります。
☆期限付きPDFやワンタイムURLだった
一部のPDFファイルは、セキュリティや著作権保護の目的で有効期限が設定されています。こうしたPDFは、配布から数時間や数日で自動的にアクセス不能になる仕組みで、URL自体が一度しか使用できないワンタイム形式のこともあります。リンクが無効になっていたり、すでにダウンロードのタイミングを過ぎていたりする場合は、再取得が難しくなります。
☆ファイル破損やリンク切れ
ダウンロードしようとしたPDFファイル自体が破損している、あるいはリンクが切れているというのもよくあるトラブルです。とくに古いページや一時的に公開されたファイルでは、リンク先が削除されたり、ファイル名の変更によってダウンロードできなったりすることがあります。また、通信エラーやサーバー障害によって一時的にアクセス不能となっているケースもあるため、時間をおいて再度アクセスしてみるのも有効です。
☆スマホやブラウザの不具合
PDFがスマホやブラウザで開けない、または保存できないという場合は、端末やアプリ側に原因がある可能性も考えられます。たとえば、iPhoneのSafariやAndroidの標準ブラウザではPDF表示が不安定になることがあり、表示できてもダウンロードボタンが機能しないことがあります。
☆PDFビューア側の制限
ウェブページ上でPDFを表示している場合、制作者が閲覧専用モードに設定していることがあります。とくに教育資料や有料コンテンツで多く見られます。ただし、こうした制限はブラウザの印刷機能やキャプチャ機能で回避できることもあります。
☆ブラウザ上でしか閲覧できない
PDFがダウンロードできない原因の一つに、「閲覧専用形式」で提供されているケースがあります。これは、PDFファイルを直接配信するのではなく、専用ビューアで表示するだけの仕組みです。契約書や電子書籍、教育コンテンツなどで見られ、URLを保存してもPDFファイルそのものは取得できません。こうした場合は、スクリーンショットを撮るか、印刷機能でPDFとして保存するなどの代替手段が必要になります。
Part2.PDFを保存できないときの対処法・代替手段
PDFファイルがダウンロードできない場合でも、内容を残すための方法はいくつか存在します。大切なのは、単に「保存できない」と諦めるのではなく、「どうすれば同じ情報を手元に残せるか」という視点で代替手段を検討することです。ここでは、現実的かつ実用的な対処法を順にご紹介します。
★画面キャプチャで内容を画像として保存する
最も手軽な対処法の一つが、PDFを表示している画面をキャプチャして画像として保存する方法です。Windowsでは「Snipping Tool」や「Print Screen」、Macでは「Shift」+「Command」+「3」などのショートカットで簡単にキャプチャが可能です。画像化することで、あとから見返したり、別の資料に貼り付けて利用したりすることもできます。
★印刷(PDFプリンタ)機能で保存する
ウェブブラウザや多くのアプリケーションには、「印刷」機能を使って画面をPDFとして保存できる仕組みが備わっています。たとえばGoogle Chromeでは「Ctrl」+「P」で印刷画面を開き、プリンタ選択で「PDFに保存」を選べば、表示中の内容をそのままPDF化できます。ダウンロードが制限されている場合でも、印刷経由で保存することで、元のPDFとほぼ同じ見た目のファイルを作成できます。
★動画として録画し、後から見返す
PDFの内容が画面上でスクロールできる場合や、インタラクティブな形式で提供されている場合には、画面録画という方法も効果的です。録画ツールを使えば、操作の流れや表示のタイミングごとにそのまま記録することができ、あとから見返したり、共有したりするのにも便利です。
★OCRツールで文字情報を抽出する
PDFが保存できないうえに、テキストのコピーも制限されている場合には、OCR(光学文字認識)ツールの活用が有効です。まずは画面キャプチャや印刷などでPDFの見た目を画像として保存し、その画像をOCRツールにかけることで、文字情報を再取得できます。
Part3.PDFのダウンロード・保存に利用できるおすすめツール・サービス
以下では、PDFをダウンロードできない場合に有効なおすすめツールを紹介します。
Google Chrome(印刷機能)
Googleが2008年に開発した人気のウェブブラウザです。印刷機能を使えば、ページをPDF化することが可能です。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS / Linux / ChromeOS |
機能 |
・ウェブページのPDF保存 ・レイアウト調整可能 |
メリット |
・追加インストール不要 ・操作が簡単 |
デメリット |
・複数ページの処理に不向き ・装飾が崩れる場合がある |
おすすめ度 |
★★★★☆ |
Adobe Acrobat Pro
Adobe社が1993年に開発した業界標準のPDF編集ツールです。ウェブ表示されたPDFを直接Acrobat Proで開き直せる場合には、PDFとして保存したりOCRツールで文字を読み込んだりすることができるかもしれません。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS |
機能 |
・PDF編集・変換 ・電子署名・注釈 |
メリット |
・機能が豊富 ・信頼性が高い |
デメリット |
・高価格 ・動作が重め |
おすすめ度 |
★★★★☆ |
Save as PDF
PDFcrowdが開発した老舗のChrome拡張機能です。アイコンをクリックするだけで、表示中のウェブページをPDF形式で保存します。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS(Chrome拡張) |
機能 |
・簡単なPDF保存 ・API連携可 |
メリット |
・設定項目が少なく初心者向け ・軽量で安定 |
デメリット |
・レイアウトの保持はやや弱い ・拡張機能が不要な人には過剰 |
おすすめ度 |
★★★★☆ |
Smallpdf
スイスのSmallpdf GmbH社が2013年に開発した老舗のツールです。ウェブ上のファイルをアップロードし、PDFへの変換や圧縮、結合など多彩な処理が可能です。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS / Linux(ウェブベース) |
機能 |
・PDF変換 ・圧縮・結合・分割 |
メリット |
・多機能でUIが直感的 ・日本語対応 |
デメリット |
・無料プランは制限あり ・一部機能にログインが必要 |
おすすめ度 |
★★★★☆ |
ILovePDF
スペインのI Love PDF S.L.社が2010年に開発したウェブツールです。PDFを分割、結合、変換など多目的に扱え、使い勝手に定評があります。たとえば、ダウンロードできないPDFをスクリーンショットや画像として保存したのち、その画像をPDFに変換してまとめることができます。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS / Linux(ウェブベース) |
機能 |
・PDF分割・結合 ・Word/PPT→PDF変換 |
メリット |
・操作が簡単 ・多言語対応 |
デメリット |
・無料では制限あり ・アップロードがやや遅い |
おすすめ度 |
★★★★☆ |
PDF Mage
Wicked Cool Appsが開発した老舗のChrome拡張機能です。ツールバーのアイコンをクリックするだけでページ全体をPDF化できます。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS(Chrome拡張) |
機能 |
・ワンクリックPDF保存 ・リンク維持 |
メリット |
・動作が早い ・ページ全体を1つに |
デメリット |
・拡張機能のインストールが必要 ・一部ウェブページで不安定 |
おすすめ度 |
★★★☆☆ |
PDF24 Tools
ドイツのGeek Software GmbH社が2006年に開発したPDFユーティリティです。ウェブベースながらもローカル処理が可能で、変換や圧縮が手軽に行えます。スクリーンショットにより得た画像をPDF化するのに役立ちます。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS / Linux(ウェブベース) |
機能 |
・PDF作成・変換 ・画像やWordからPDF化 |
メリット |
・インストール不要 ・速度が速い |
デメリット |
・UIがやや古い印象 ・処理中にエラーが出ることがある |
おすすめ度 |
★★★☆☆ |
スクリーンショット(OS標準搭載)
Micorosoft WindowsやApple社のmacOSに標準搭載されているスクリーンショット機能でも、pdfを保存可能です。画面を画像として保存し、その画像をpdfに変換するだけです。
項目 |
内容 |
対応OS |
Windows / macOS |
機能 |
・画面保存 ・PDF変換と連携可 |
メリット |
・どの環境でも利用可能 ・保存が確実 |
デメリット |
・手間が多い ・レイアウトが分断される |
おすすめ度 |
★★★☆☆ |
Part4.PDFに埋め込まれている画像を再利用・編集したいときはUniConverterが便利
PDFには文章だけでなく、図版や写真、スクリーンショットなどの画像が埋め込まれていることがよくあります。そうした画像を再利用したい場合、PDFから直接コピーしただけでは画質が落ちたり、編集が難しかったりすることも。UniConverterは、PDFから抽出した画像を高品質のまま編集・変換できる多機能ツールです。画像のトリミングやフォーマット変更、圧縮などが簡単に行えるため、プレゼン資料やWeb掲載用に整えたいときに便利です。PDFの中の画像を活用したい方におすすめです。
そこで、UniConverterを使って、画像を編集する方法を紹介します。
UniConverterで画像を編集する方法
Step1. 一括画像エディターの起動
UniConverterを起動し、画面中央に表示される「画像」タブをクリックします(①)。
画面左側に表示される「一括画像エディター」をクリックしましょう(②)。
Step2. 編集したい画像を取り込む
画面中央の「ファイルを追加」ボタンをクリックします(②)。
編集したい画像を選択し(④)、「インポート」ボタンをクリックします(⑤)。
Step3. 画像の編集
たとえば、画像の背景を入れ替えたい場合には、「画像背景削除」タブを選択します(⑥)。
「背景を削除」をオンにしましょう(⑦)。
すると、背景が削除された画像が表示されます(⑧)。
続いて、背景をカスタマイズするために、「背景画像」から「カスタム」タブをクリックします(⑨)。
「追加」ボタンをクリックします(⑩)。
背景に設定したい画像を選択し(⑪)、「開く」ボタンをクリックします(⑫)。
すると、被写体の背後の画像が変化します(⑬)。
被写体と背景画像のバランスが悪い場合には、「画像補正」タブをクリックしましょう(⑭)。
「自動補正」をオンにします(⑮)。すると、被写体と背景画像のバランスが良くなります。
Step4. 編集した画像の保存
画像編集が完了したら、「すべてエクスポート」ボタンをクリックするだけです(⑯)。
まとめ
PDFがダウンロードできない原因はさまざまですが、状況に応じた対処法を知っていれば、大切な情報を残すことは十分可能です。また、PDF内に埋め込まれている画像を再利用したいケースも少なくありません。そうした画像を取り出し、見やすく加工・編集したいときに役立つのが、Wondershare UniConverterです。画像のトリミングや圧縮、フォーマット変換などが簡単に行えるため、プレゼン資料や別の文書への再活用にも最適です。PDFの中身を有効活用したい方は、ぜひ試してみてください。