音楽や映像を楽しむ際は、音のクオリティが非常に大切です。しかし、「モノラルとステレオって何が違うんだろう?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、モノラルとステレオの違いや見分け方、使い分けるポイントなどについて解説します。記事の後半ではモノラルとステレオを変換する方法も紹介しているので、適切な音でコンテンツを楽しみたい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
Part1.モノラルとステレオの違いとは
結論からお伝えすると、モノラルとステレオの違いは音の再生方式にあります。具体的には下記の通りです。
モノラル |
ステレオ |
|
音源 |
一つの音声チャンネル |
左右の音声チャンネル |
音の広がり |
一方向から聞こえる |
立体的に音が広がる |
音の精密さ |
単一音源が明確 |
音の奥行きや方向がリアル |
上記の項目を踏まえて、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
モノラルとは
「モノラル」とは、一つの音声チャンネルを音で再生する方式のことです。簡単にいうと、複数のスピーカーを使った場合でも同じ音が再生される状態です。ステレオに比べると音の広がりはありませんが、音声などを聞き取りやすいことが特徴といえます。そのため、通話やオンラインミーティングなどで使用される再生方式です。ただしモノラルは単一音源であるため、映画やゲームなどのエンタメコンテンツには臨場感が演出できず、不向きと考えられます。
ステレオとは
「ステレオ」とは左右の2つの音声チャンネルを活用して音を再生する方式を指します。わかりやすい事例を挙げると、イヤホンで左右から違う音が再生される状態などが挙げられるでしょう。音声などがやや聞き取りずらくなる可能性はあるものの、臨場感のあるサウンドを再現できることが特徴です。ただし「ステレオ」から「モノラル」に変換すると、音源が大幅に乱れるデメリットがあります。
また「ステレオ音源=ステレオ」とは限りません。というのもデバイスの設定や再生環境によって、ステレオ音源がモノラルに変換されるケースがあります。つまりステレオに対応していない再生デバイスでステレオ音源を再生してもモノラルで出力されるので、注意しましょう。
Part2.モノラルとステレオの分け方
モノラルとステレオの見分け方
モノラルとステレオを見分ける簡単な方法としては、スピーカーから出力されている音を確認することが挙げられます。例えばイヤホンで音楽を聴いてる場合、左右のスピーカーから異なる音が再生されているならステレオです。一方で同じ音が再生されているなら、モノラルで再生されている状態になります。
PCなどでファイルを確認できる際は、プロパティに「1チャンネル」と表記されているならモノラル、「2チャンネル」と記載されているならステレオを表します。また音楽編集ソフトなどを活用すれば、波形の数でモノラルとステレオを見分けることが可能です。
モノラルとステレオを使い分けるポイント
音声ファイルの使用用途や再生環境によって、ステレオとモノラルのどちらを選ぶべきかは異なります。ここからは、それぞれの使いどころを詳しく見ていきましょう。
モノラルは下記の用途で使用されることが一般的です。
- 電話
- オンライン会議
- ポッドキャスト・ラジオ
モノラルは人の声などが聞き取りやすいので、音声メディアや通話などに適した再生方式と考えられます。シンプルな音声コミュニケーションにおいては、ステレオの効果は悪影響になる可能性があります。したがって人の会話や声を中心としたコンテンツ制作には、モノラルが最適といえるでしょう。
ステレオを使用するべきシーン
次に、ステレオが推奨されるシーンを見ていきましょう。具体的な用途は下記の通りです。
- 音楽鑑賞
- 映画鑑賞
- ゲーム
上記の使用シーンをまとめると、音による演出を体感する際はステレオがおすすめです。例えばステレオで音楽を再生すれば、楽器の音や音色の奥行きを再現できるでしょう。映画やゲームなどでも音楽による世界観が重要であり、ステレオで楽しむことがおすすめです。したがって、ビジネスシーンやコミュニケーションなど「音声」が重要な場合はモノラル、エンターテイメントコンテンツを楽しむ際はステレオを使用するとよいでしょう。
Part3.モノラル・ステレオの双方を変換する方法
ここからは、モノラル・ステレオの再生方式を変換する方法について解説します。今回は4つのやり方を紹介するので、自分にあった変換方法を活用してください。
①PCソフトでモノラル・ステレオを変換する
まずはPCソフトで変換する方法から見ていきましょう。今回は、機能性・操作性に優れたソフト【UniConverter】での変換方法を紹介します。UniConverterであれば、変換時の音質劣化を最小限に抑えられるうえ、ファイル変換や動画ダウンロードなどの機能も活用できます。なおUniConverterは無料でダウンロードできるので、この機会にぜひ使ってみてください。
ステップ1:UniConverterを起動する
UniConverterを無料ダウンロードしたら、ホーム画面の【その他のツール】を選択します。
次に、【動画編集】にある【音声】をクリックして、変換する音声ファイルを追加しましょう。
ステップ2:変換を行う
音声ファイルを追加したら【ステレオ】のスライダーを調整して、音域を調整することが可能です。プレビュー音源を確認しながら、適切な設定を行いましょう。
UniConverterは変換だけではなく、音量や人の声の強調、ノイズ除去やフェードイン・フェードアウトの追加なども可能です。音声ファイルの使用用途に合った編集を行い、【OK】をクリックします。
次に、音声ファイルの保存設定を行いましょう。まずは【出力形式を一括設定】から、ファイルの拡張子を指定します。
拡張子の設定が完了したら【出力先】から保存先を設定します。
ここまでの設定が完了したら【開始】をクリックして、ファイルを保存しましょう。
編集が完了すると【完了ページ】にファイルが表示されます。同時に【出力先】に設定したフォルダにも保存されているので、確認してみましょう。
UniConverterはモノラルからステレオに変換できるツールであり、音域を自由に調整できることが特徴です。そのため、変換による音割れなどは最小限に抑えられるでしょう。操作方法は簡単なので、ぜひ活用してください。
②オンラインサイトでモノラル・ステレオを変換する
次に、オンラインサイトでモノラル・ステレオを変換する方法について解説します。今回は、無料で利用できる変換サービス【DataChef】を使ったやり方を見ていきましょう。DataChefであれば簡単な音楽編集も利用でき、操作方法が非常に簡単です。広告表示が多いデメリットはありますが比較的安全に利用できるサイトなので、ぜひ活用してください。具体的なやり方は下記の通りです。
- DataChefにアクセスする
- ファイルをアップロードする
- 出力形式を選択する
- 【無料で変換】をクリックする
変換が完了すると【ダウンロードバナー】が表示されるので、クリックしてファイルを保存しましょう。
オンラインサイトで変換する方法は以上です。
③PC設定でモノラル・ステレオを変換する
ここでは、PCの設定でステレオとオーディオを切り替える方法を紹介します。ファイルを変換する方法ではないので直接的な変換ではありませんが、使用シーンに合わせた設定方法を知りたい方は、こちらで紹介するやり方を参考にしてください。
Windowsでモノラル・ステレオを変換する方法
Windowsで変換設定を行う方法は、以下の通りです。
- Windowsの設定画面を開く
- 【簡単操作】を選択する
- 【オーディオ】を開く
- 【モノラルオーディオをオンにする】をオンにする
【モノラルオーディオをオンにする】を設定すると、再生される音が単一で出力されます。もし映画や音楽などを楽しむ際は、こちらのスライダーはオフにしておきましょう。
Macでモノラル・ステレオを変換する方法
Macで再生出力を変換する方法は以下の通りです。
- Macの【アクセシビリティ】を開く
- 【オーディオ】をクリックする
- 【ステレオ・オーディオをモノラルとして再生】をオンにする
Macで変換する方法は以上です。
④専用ケーブルでモノラル・ステレオを変換する
音楽を再生するデバイスがステレオに対応していない場合は、変換ケーブルを活用しましょう。変換ケーブルを活用することで再生出力を切り替えることが可能です。また専用ケーブルを使用する際は、下記の先の数で対応出力形式を見分けましょう。
プラグに黒い線が一本 |
モノラル |
プラブに黒い線が二本 |
ステレオ |
ただしデバイスによって適した変換ケーブルは異なります。使用するケーブルがわからない方は取扱説明書などを確認して、再生機器に合ったものを購入してください。
Part4.モノラルとステレオの違いに関するよくある質問
最後に、モノラルとステレオの違いに関するよくある質問を紹介します。
①モノラルとステレオはどっちがいい?
結論からいうと、どちらが優れているかは使用用途によって異なります。例えば映画や音楽の鑑賞を行う際はステレオがおすすめです。一方で通話やポッドキャストなどには、モノラルが最適と考えられます。
②モノラルオーディオのメリットは?
モノラルの最大のメリットは、クリアな音声を提供できることにあるでしょう。特に人の音声を中心としたコンテンツでは、モノラルオーディオが最適と考えられます。またステレオに比べてファイル容量を抑えられることも、モノラルのメリットといえるでしょう。
③録音する際はモノラルとステレオどちらがいい?
収録した音源の使用用途によって異なります。例えば取材などで人の音声だけを録音する際は、モノラルでの収録が適切と言えます。一方で動画用の音源や楽器などの音源収録では、ステレオでの収録が最適といえるでしょう。
まとめ:モノラルとステレオの違いを理解して上手に使い分けよう!
本記事では、モノラルとステレオの違いについて解説しました。モノラルはシンプルでクリアな音声を提供し、通話やポッドキャストに適しています。一方、ステレオは立体的でサウンドを再現できることが特徴であり、音楽や映画、ゲームなどに最適です。したがって、シーンや目的に応じて適切な再生方式を選択しましょう。
また手軽に再生方式を変換したい方には、UniConverterの使用をおすすめします。UniConverterであればモノラルからステレオへの変換はもちろん、音声編集やファイル変換などの機能も活用できます。操作方法は非常に簡単なので、機能性に優れたツールに興味がある方は、ぜひUniConverterを無料ダウンロードしてみてください。