昨今は音楽を自由に聴ける・保存できる環境が増えたことにより、音声データの形式も増えてきました。
とくに「WindowsからMacに変更したから、MP3形式のデータをM4Aに変換したい」という方は多いのではないでしょうか。
本記事では、そんな悩みを持つ方に向けてMP3形式のデータをM4Aに変換する方法を解説します。
また「MP3とM4Aって何が違うの?」「音質が変わったりするの?」という疑問を持つ方に向けて、MP3やM4Aの特徴や変換するメリット・デメリットも解説するので、ファイル形式を変換する理由がよく分からないという方もぜひ本記事を最後までご覧ください。
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Part1.MP3とM4Aの違いとは?|特徴も解説
本項目では、音声ファイルとして頻繁に使用される形式であるMP3とM4Aについて、その特徴や違いについて解説していきます。
MP3の特徴
MP3形式は、元の音声データの音質をできる限り保ちながら圧縮をおこない、ファイルサイズを小さくすることであらゆる媒体・環境で音楽を再生しやすくしたファイル形式です。
インターネット上で音楽を共有するために1990年代に開発された形式のため、かなり長く使用されている形式でもあります。
今でも多くの音楽ストリーミングサービスやポッドキャストでも使用されていますが、M4Aなどの形式と比べると圧縮時の音質劣化が大きな弱点とされています。
M4Aの特徴
M4AはApple社が開発した音声データの形式です。
ACCコーデックという特殊な圧縮(高音質を保ちながらも高い圧縮率を誇る圧縮方法)を使用しているため、MP3よりも音質面では優れていると言われています。
また、Apple社が開発した音声データのためiPhoneやMacとの互換性も非常に高いため、AndroidよりiPhoneの方が普及率が高い日本においてはメリットが多い形式だと言われています。
MP3をM4Aに変換するメリット
先ほど解説したMP3とM4Aの特徴から、MP3をM4Aに変換する最大のメリットは「音質が良くなる」ことです。
AAC圧縮を利用するM4Aは低ビットレートでもよりクリアな音質を保てるうえに圧縮効率も良いため、MP3からの変換でもそこまでファイルサイズを気にすることなく音質を向上させることができます。
- 音楽をとにかく高音質で聴きたい
- WindowsからMac、AndroidからApple製品に切り替えたい
上記に当てはまる方は、MP3からM4Aへの変換をおこなうメリットが十分にあると言えるでしょう。
MP3をM4Aに変換するデメリット
MP3形式をM4Aに変換する場合、いくつかのデメリットも存在します。
まず1つめのデメリットとして、変換時にはデータの再エンコードが発生するので設定によってはM4A形式になっても音質が劣化してしまう可能性があります。
とくにビットレートが低い状態で変換してしまうと音質の劣化が顕著になってしまうため注意が必要です。
また、M4A形式はApple製品との互換性・相性は良いものの、一部の古いAndroid端末やPCソフトでは再生できない可能性もあります。
幅広い用途で使用したい場合や使用している端末・ソフトが古い場合、誰かに音声データを共有する可能性が高い場合は、無理にM4A形式に変換せず、MP3形式で持っていた方が良いと言えるでしょう。
Part2.MP3をM4Aに変換できるおすすめのソフト6選
MP3からM4Aへ音声形式を変換したいときは、無料で使えるソフトを活用するのが便利です。ここでは、初心者でも安心して使える変換ツールを厳選して紹介します。
変換・圧縮・ボーカル削除などあらゆる機能を搭載【Wondershare UniConverter】
Wondershare UniConverterは、音声ファイルだけでなく動画も含むあらゆる形式変換に特化したPCソフトです。
MP3からM4Aへの変換は当然ながら、他にも「ボーカル削除機能」でカラオケ音源を作成したり、自作・録音をおこなった音声データからノイズを除去する、データをCDに焼くなど、音声データに関するあらゆる作業をこのソフトのみでおこなうことができます。
これだけ高機能ながら操作も簡単で、ほとんどの作業が3~4ステップでおこなえる+一部機能はAIを活用してほぼ自動でおこなえるなどの特徴もあるので、音楽に限らず動画・画像などのデータも取り扱っている人は、一度試用版をインストールしてその高機能さを味わってみてください。
対応OS |
Windows XP/ Vista / 7 / 8 / 8.1 / 10 / 11 macOS 10.10以降 |
変換速度 |
高速 |
工程数 |
少ない(3Stepで変換可能) |
安全度 |
高 |
おすすめ度 |
★★★★★(5) |
特徴 |
|
MP3を高音質でM4Aに変換したい方におすすめ【fre:ac】
fre:acは、音声ファイルの変換に特化したシンプルなオープンソースソフトです。
MP3をM4A形式へスムーズに変換できるだけでなく、その他複数の形式に変換することもできます。
出力形式もただファイルを指定するだけでなく「音質を優先したい」「ビットレートをカスタマイズしたい」などの細かな指定ができるので、ここまでに解説したMP3とM4Aの知識を持っているだけでもより高音質な状態でデータの変換をおこなうことができます。
日本語にもしっかり対応しているので、直観的な操作もおこないやすいでしょう。
対応OS |
Windows / macOS / Linux |
変換速度 |
高速 |
工程数 |
少ない(シンプル) |
安全度 |
中 |
おすすめ度 |
★★★★☆(4) |
特徴 |
|
シンプルで操作が簡単なフリーソフト【MediaHuman Audio Converter】
MediaHuman Audio Converterは、ドラッグ&ドロップだけで音声ファイルを手軽に変換できるフリーソフトです。MP3をM4A(AAC形式)へ変換できるほか、アルバム情報やメタデータも引き継げるため、音楽の整理にも適しています。
操作画面がとにかくシンプルなので「機能が多すぎると迷ってしまう」という方にもおすすめです。
シングルやアルバムなどのデータを複数所有している人は使いやすいフリーソフトと言えるでしょう。
対応OS |
Windows / macOS |
変換速度 |
高速 |
工程数 |
少ない(ドラッグ&ドロップで変換可能) |
安全度 |
高 |
おすすめ度 |
★★★★☆(4) |
特徴 |
|
音質の調整にこだわる方向けのフリーソフト【XRECODE3】
XRECODE3は有料版も搭載されている多機能な音声変換ソフトですが、基本的な機能は無料トライアルでも使用可能です。
複数ファイルの一括変換やノーマライズ機能(音量の自動調整)など、音質管理に便利な機能が揃っています。
MP3からM4Aへの変換も非常にスムーズかつ高音質な変換が可能なので「ゆくゆくは音声編集もおこなってみたい」という中級者〜上級者に向いているフリーソフトです。
対応OS |
Windows |
変換速度 |
高速 |
工程数 |
やや多く複雑(機能が多い) |
安全度 |
低~中 |
おすすめ度 |
★★★☆☆(3) |
特徴 |
|
動作が軽くて使いやすいフリーソフト【Switch Audio Converter】
Switch Audio ConverterはNCH Softwareが提供する無料の音声変換ソフトで、MP3→M4Aをはじめとする多くの形式変換に対応しています。
インターフェースは非常にシンプルでありながら、複数ファイルの一括変換やタグ情報の編集などの機能も搭載されています。
フリー版でも個人利用であれば十分な機能が使え、作業工程も変換したいファイルをドラッグし、出力形式を選んで「変換」ボタンを押すだけと少ないことがSwitch Audio Converterの魅力です。
対応OS |
Windows / macOS |
変換速度 |
速い |
工程数 |
少ない(約3Step) |
安全度 |
高(公式サイトからのDL想定) |
おすすめ度 |
★★★★☆(4) |
特徴 |
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軽量で多機能な変換用フリーソフト【TAudioConverter】
TAudioConverterは、シンプルな見た目からは想像できないほど多くの機能を持つ音声変換フリーソフトです。
MP3からM4Aへの変換にも対応しており、ファイルの一括処理やビットレートの細かな設定もおこなえます。また、FFmpegをベースにしているため変換速度も高速です。
音質を重視したい方や音楽に精通した上級者には支持されていますが、初心者が扱うにはやや難しいかもしれないので注意が必要でしょう。
対応OS |
Windows |
変換速度 |
高速 |
工程数 |
少ないものの機能が複雑 |
安全度 |
中 |
おすすめ度 |
★★★☆☆(3) |
特徴 |
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Part3.MP3をM4Aに変換する方法
ここからは、UniConverterでMP3をM4Aに変換する手順を解説します。
UniConverterでMP3をM4Aに変換する手順
Step1.ホームから「変換」をクリック
Step2.変換したいMP3ファイルをドラッグ&ドロップでアップロードする
Step3. 出力形式「M4A」を選択して「すべて変換」をクリック
まとめ
今回はMP3形式の音声データをMP4に変換するフリーソフトを、方法を中心に解説しました。
普段からMP3やM4A形式のデータを扱いながら、それぞれの形式がどんなものかは分かっていなかったという人も多いのではないでしょうか。
そんな方は、ぜひこの機会にMP3やM4Aの特徴を覚えた上で「自分の環境ならどちらの形式が良いか」を考え、変換が必要であれば今回紹介したソフトをインストールして変換してみましょう。
とくに「MP3は音質が悪いからどうにかしたい」「所有している音楽データを整理したい」という方は、この機会に音楽データの整理や変換を検討することをおすすめします。