イラストやロゴを作成した際に「PNG形式だと拡大で画像が荒れてしまう」「印刷物に使いたいからベクターデータにしたい」と感じたことはありませんか?
とくにWebデザインや印刷業務、アイコン作成などの場面では、拡大・縮小しても劣化しないSVG形式のニーズが高まっています。
しかし、PNGからSVGに変換するにはどんなツールを使えばいいのか分からないと言う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、PNG形式をSVGに変えられるツールとして「Photpshop」「フリーソフト」「Wondershare UniConverter」の3種類のソフトを紹介します。
それぞれの特徴を交えて解説するので、PNGをSVGに変換したい方はぜひ最後までご覧ください。
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Part1.PNGとSVGの特徴・メリットデメリット
まずはPNGとSVGの違いがピンと来ていない方に向けて、それぞれの特徴やPNGをSVGに変換するメリット・デメリットを解説します。
☆PNG形式の特徴
PNGは、主にWebサイトやSNS投稿などに使われるラスター画像形式です。
ラスター画像とは「ピクセル(点)の集合で構成された画像」のことを指し、写真やスクリーンショットなど細かい色の変化を表現するのに向いている形式です。
その他、PNG特有の特徴は以下の通りです。
【PNGの特徴】
- フルカラー(1670万色)に対応している
- 可逆圧縮のため、画質の劣化がない
- 背景が透過された状態で保存できる
- 画像を拡大すると画質が荒れる
☆SVG形式の特徴
SVGは、XML形式で記述されたベクター画像形式です。
ベクター画像とは「点や線、図形を数式で定義した画像景色」のことを指し、どれだけ拡大しても画像が劣化しないのでWEBページのアイコンやロゴ、図形イラストを作成する際によく用いられる形式です。
その他、SVG特有の特徴は以下の通りです。
【SVGの特徴】
- 無限に拡大・縮小しても画質が劣化しない
- テキストやパスの編集が可能
- コードベースなので軽量で読み込みが速い
- 複雑な色の変化・グラデーションを表現するには適していない
☆PNGをSVGに変換するメリット・デメリット
前項で解説した各形式の特徴から考えられる、PNGをSVGに変換するメリット・デメリットは以下の通りです。
【PNGをSVGに変換するメリット】
- 拡大しても劣化しなくなる
- ファイルサイズを軽くできる
- WebサイトやアプリUIなどで活用しやすくなる
【PNGをSVGに変換するデメリット】
- 色の表現が単調になる可能性がある
- 自動変換では正確にパスを再現できない
PNGからSVGに変換する最大のメリットは「どれだけ拡大しても画質が劣化しなくなる」ことですが、代わりに複雑な色の表現が失われるので、写真素材をSVG化するには適していないと言うデメリットがあります。
Part2.PhotoshopでPNGをSVGに変換する方法・手順
本項目では、PNGをSVGに変換できる最も有名なツールとして「Adobe Photoshop」を紹介します。
※Photoshopでの「SVG形式での書き出し」はPhotoshop22.5以降ではサポートされておらず、機能自体が廃止されています。「Photoshopのバージョンが22.5以上」「今からPhotoshopをインストールする」という方は使用できないので、次の「PNGをSVGに変換できるフリーソフト(ソフト含む)3選」へ進んでください。
それでは、PhotoshopでPNGをSVGに変換する手順を解説します。
※Photoshopのインストールや、「開く」から画像を読み込ませる初歩的な手順は割愛します。
Step1.「ウィンドウ」→「パス」を表示→クイック選択ツールでSVGに変換したい箇所を選択
Step2.右クリック→「作業用パスを作成」を選択
Step3.「ファイル」→「書き出し」→「SVGとして書き出し」→保存」
以上の手順で、PNGをSVGに変換できます。
Part3.PNGをSVGに変換できるフリーソフト(ソフト含む)3選
ここからは「PhotoshopでSVGに変換するのは難しい」「もっと自動で簡単に変換したい」という方に向けて、簡単に使用できるフリーソフト(ソフト含む)を厳選して3つ紹介します。
PNGからSVGへの変換だけじゃない多機能ソフト【Wondershare UniConverter】
UniConverterは、動画・音声・画像などのあらゆるファイル変換に対応したオールインワン型のPCソフトです。
PNGからSVGへの変換機能も実装されており、簡単な操作をおこなうだけで自動的にPNGをSVG形式に変換できます。
UniConverterには他にも「サイズ変更」「背景透過」「一括処理」「画質補正」などの機能もあるので、変換後の画像の簡単な加工までを一括でおこなうことも可能です。
「できるだけ簡単な操作へ変換を完了したい」「1つのツールで変換から加工までを終わらせたい」という方にはおすすめのソフトだと言えます。
対応OS |
Windows XP / Vista / 7 / 8 / 8.1 / 10 / 11 |
変換速度 |
非常に速い |
工程数 |
少ない(3Stepで変換可能) |
安全度 |
高 |
おすすめ度 |
★★★★★(5) |
特徴 |
PNG→SVG変換を含む画像フォーマット変換が可能 一括変換・圧縮・加工にも対応している |
SVGの扱いに特化した軽量ソフト【Boxy SVG】
Boxy SVGは、SVG形式の作成・編集に特化したフリーソフトです。
PNGを読み込みベクター化→SVGでの保存もスムーズにおこなえ、操作も非常にシンプルで分かりやすいので「編集はせずにPNG→SVGへの変換ツールとしてだけ使いたい」という人にも適してきます。
Boxy SVGはフリーソフト版だけでなくChrome拡張版もあるので、自分に適した方を選べるのも大きな魅力の1つです。
SVG形式を頻繁に使用する方は、一度インストールor拡張機能を追加を検討してみましょう。
対応OS |
Windows / macOS / Linux |
変換速度 |
高速 |
工程数 |
少ない(3~4ステップ) |
安全度 |
高 |
おすすめ度 |
★★★★☆(4) |
特徴 |
簡単にPNGをSVGへ変換可能 書き出し前にリアルタイムでSVG内容を編集可能 |
PNG→SVGへの変換も可能な本格ベクター編集ソフト【Inkscape】
Inkscapeは、オープンソースで開発されている無料のベクター画像編集ソフトです。
Adobe Illustratorの代替としても知られており、PNGをSVGに変換する機能も標準で搭載されています。
「パスのトレース」機能を利用すればPNG画像を自動でベクターデータに変換し、SVG形式で保存できるので初心者でも簡単に変換がおこなえます。
変換した後のSVGファイルを編集する機能も多数搭載されているため、ロゴやイラストの作成を頻繁におこなう方には向いているソフトだと言えるでしょう。
対応OS |
Windows / macOS / Linux |
変換速度 |
少し時間がかかる |
工程数 |
やや多い |
安全度 |
高 |
おすすめ度 |
★★★☆☆(3) |
特徴 |
自動でPNGをSVGに変換可能 SVGを編集できる機能も多数搭載 |
Part4.PNGをSVGに変換する簡単な方法
ここからは、誰でも簡単にPNGをSVGに変換する方法として「UniConverterでPNGをSVGに変換する手順」を解説します。
UniConverterには無料で使える試用版もあるので、興味がある方はソフトをインストールし、次から紹介する手順を実際におこなってみましょう。
UniConverterでPNGをSVGに変換する手順
Step1.ホームから「画像変換」を選択
Step2.PNG形式の画像をドラッグ&ドロップで読み込ませる
※複数画像を読み込ませ、一括で変換することも可能です。
Step3.出力形式をSVGに指定して「変換」をクリック
まとめ
本記事ではPNG形式の画像をSVGに変換する方法を解説しました。
SVG形式はこれまで耳馴染みがなかった人も多いかもしれませんが、WEBに最適であり無限に拡大しても解像度が粗くならないというメリットがあります。
ぜひこの機会に、自身で管理している画像素材をSVG形式に変換して、そのメリットを感じてみましょう。
Photoshopなどの専門的なソフトは操作が難しいという方は、簡単に高度なPNG→SVGの変換が可能なWondershare UniConverterを検討してみてくださいね。