動画のノイズ除去とは、暗い場所で撮影した動画や、高ISO設定で撮影した動画、圧縮によって画質が落ちた動画に出やすいザラつき・色ノイズ・ちらつきを抑え、映像を見やすく整える処理のことです。特に、夜景動画・室内で撮影したスマホ動画・古いホームビデオでは、ノイズ除去を行うだけで見やすさが大きく変わることがあります。
DaVinci Resolve には高性能なノイズ低減機能が搭載されており、本格的に映像を調整したい人に適した動画編集ソフトです。ただし、実際に使ってみると設定項目が多く、初心者にとっては「どの機能を使えばいいのか分かりにくい」と感じやすいのも事実です。そこで本記事では、DaVinci Resolve で動画ノイズを軽減する代表的な方法を、日本ユーザーが実際に試しやすい形で分かりやすく解説します。さらに後半では、もっと簡単に動画ノイズを除去したい人向けに、UniConverter の AI動画補正を使う方法も紹介します。
この記事でわかること
All-in-one ツールボックス:動画/音声/画像変換、動画/音声ダウンロード、動画編集、録画、圧縮.....すべてできる!
方法1. Optical Flowで動きのカクつきをなめらかにする
最初に押さえておきたいのは、Optical Flow は厳密にはノイズ除去専用機能ではないという点です。Optical Flow は、フレーム間の動きを解析して中間フレームを生成し、動きのカクつきや不自然さをやわらげるための機能です。そのため、動画のザラつきや色ノイズを直接消す用途よりも、スローモーションや補間処理で映像をなめらかに見せたいときに向いています。
Optical Flowの仕組み
Optical Flow は、前後のフレーム内でピクセルがどのように動いているかを解析し、その情報をもとに新しい中間フレームを生成する技術です。特に、フレームレートが低い動画や、あとからスローモーションを作りたい動画で効果を発揮します。ノイズ自体を直接減らす機能ではありませんが、映像全体の見え方を改善したいときの補助機能として活用できます。
Optical Flowを使う手順
DaVinci Resolve で Optical Flow を有効にする基本的な手順は以下の通りです。
Step 1: DaVinci Resolve を起動し、編集したい動画を読み込みます。次に画面右上の「Inspector」を開き、「Retime and Scaling」を表示します。
Step 2: 「Retime Process」の項目から「Optical Flow」を選択します。設定後にプレビュー再生を行い、動きがより自然になっているかを確認してください。
なお、映像ノイズを直接軽減したい場合は、後述する Temporal Noise Reduction や Spatial Noise Reduction を優先して使うほうが適しています。
方法2. Neat Videoプラグインで本格的にノイズ除去する
より本格的にノイズ除去を行いたい場合は、Neat Video のような専用プラグインを利用する方法があります。Neat Video は、DaVinci Resolve と組み合わせて使える定番のノイズ除去プラグインで、動画のノイズ特性を分析しながら細かく調整できるのが特長です。ザラつきや色ノイズをしっかり抑えたい場合に向いています。
Neat Videoの仕組み
Neat Video は、映像内のノイズパターンを分析して「ノイズプロファイル」を作成し、その情報をもとに空間方向と時間方向の両面からノイズ低減を行います。単純に映像全体をぼかすのではなく、ノイズだけを狙って軽減しやすいため、細部をできるだけ残したまま調整しやすいのがメリットです。
Neat Videoを使う手順
DaVinci Resolve 上で Neat Video を使ってノイズ除去する流れは以下の通りです。
Step 1: まず Neat Video をインストールした後、DaVinci Resolve に動画を読み込みます。画面下部の「Color」ページを開き、右側のエフェクト一覧からノイズ除去関連のプラグインを探してノードに追加します。
Step 2: ノイズが分かりやすいフレームを選択し、「Prepare Noise Profile」からノイズプロファイルを作成します。できるだけ平坦な領域を選ぶと、より正確にノイズを分析しやすくなります。
Step 3: 「Adjust and Preview」でプレビューを見ながら強さを調整し、映像の細部が失われていないか、ノイズが減っているかを確認します。仕上がりに問題がなければ設定を適用します。
Neat Video は高精度な反面、ある程度のPCスペックが必要になることもあります。高解像度動画や長尺動画では、処理時間が長くなる点にも注意しましょう。
方法3. Temporal Noise Reductionで時間方向のノイズを抑える
Temporal Noise Reduction は、DaVinci Resolve でよく使われる代表的なノイズ除去機能のひとつです。複数フレームを比較しながら、共通しないノイズ成分を検出して時間方向にノイズを軽減します。暗い場所で撮影した動画や、ちらつきが気になる映像の補正に向いています。
Temporal Noise Reductionの仕組み
この機能では、前後のフレームを参照しながら、本来の映像ディテールとランダムに発生するノイズを見分けて処理します。静止気味のシーンでは特に効果が出やすく、自然な仕上がりになりやすいのが特長です。その一方で、PCへの負荷はやや高く、プレビューが重くなることがあります。
Temporal Noise Reductionを使う手順
DaVinci Resolve で Temporal Noise Reduction を使う基本手順は次の通りです。
Step 1: 画面下部の「Color」ページを開き、「Motion Effects」をクリックします。すると、Temporal NR や Spatial NR を調整できるパネルが表示されます。
Step 2: 「Temporal NR」で「Frames」を設定し、必要に応じて「Motion Estimation Type」を調整します。一般的には、フレーム数を増やすほどノイズ低減の効果は高まりやすいですが、その分処理負荷も上がります。
Step 3: 「Temporal Threshold」の「Luma」と「Chroma」を少しずつ調整します。色ノイズが目立つ場合はまず Chroma を調整し、その後に Luma を微調整すると、バランスを取りやすくなります。
ノイズを強く消そうとして設定を上げすぎると、映像がのっぺりしたり、輪郭が不自然になったりすることがあります。少しずつ調整しながら、プレビューで確認するのがポイントです。
方法4. Spatial Noise Reductionで1フレームごとのノイズを軽減する
Spatial Noise Reduction は、各フレーム内のピクセル情報をもとにノイズを除去する方法です。Temporal Noise Reduction のように前後フレームを参照しないため、動きのあるシーンでも使いやすく、細かなザラつきを抑えたい場合に便利です。DaVinci Resolve では、Temporal NR と組み合わせて使われることも多い機能です。
Spatial Noise Reductionの仕組み
Spatial NR は、1フレームごとの画素を分析し、ノイズのような不規則な情報を平滑化します。映像のザラつきを抑えやすい一方で、強くかけすぎると輪郭や質感まで失われやすいため、効果を見ながら慎重に調整する必要があります。
Spatial Noise Reductionを使う手順
DaVinci Resolve で Spatial Noise Reduction を使う流れは以下の通りです。
Step 1: 「Color」ページの「Motion Effects」を開き、「Spatial Threshold」で「Luma」と「Chroma」を調整します。必要に応じて「Mode」からより強い処理モードを選ぶこともできます。
Step 2: まずは弱めの設定から始めて、映像のザラつきがどの程度軽減されるかを確認します。特に人物の肌や輪郭部分が不自然になっていないかをチェックしましょう。
Step 3: プレビューが重い場合は、上部メニューの「Playback」から「Render Cache」→「Smart」を有効にしておくと、結果を確認しやすくなります。
Spatial NR は、1フレーム単位でノイズを調整したいときに便利ですが、単体で強くかけすぎると不自然になりやすいため、必要に応じて Temporal NR と組み合わせるのがおすすめです。
方法5. DaVinci Neural Engineで補間処理を活用する
DaVinci Neural Engine は、DaVinci Resolve に搭載されているAIベースの処理基盤です。顔認識、アップスケール、フレーム補間など、さまざまな機能に活用されています。その中でも、補間処理は低フレームレート動画をよりなめらかに見せたいときに役立ちます。
ただし、ここでも注意したいのは、DaVinci Neural Engine の補間処理自体はノイズ除去機能ではないという点です。動画ノイズを直接取り除くというより、フレーム補間によって動きを自然に見せる補助的な役割を持っています。
DaVinci Neural Engineの活用ポイント
暗所撮影した映像や、古い動画では、ノイズだけでなく動きの粗さやカクつきも気になることがあります。そのような場合、ノイズ除去と補間処理を組み合わせることで、全体の視聴感を改善しやすくなります。特にスローモーション素材やフレームレート変換を行う編集で有効です。
DaVinci Neural Engineを使う基本的な考え方
Step 1: 編集したい動画をタイムラインに配置し、フレーム補間に関連する設定項目を開きます。
Step 2: AIベースの補間オプションを選択し、プレビューで動きの自然さを確認します。
Step 3: ノイズが気になる場合は、この機能単体に頼るのではなく、先に Temporal Noise Reduction や Spatial Noise Reduction を使ってノイズを軽減してから補間処理を行うのがおすすめです。
補足:初心者向け|もっと簡単に動画ノイズを除去する方法
ここまで紹介したように、DaVinci Resolve には複数のノイズ低減機能がありますが、設定項目が多く、初心者には少しハードルが高いと感じることもあります。もし、できるだけ簡単な操作で動画ノイズを除去したいなら、Wondershare UniConverter の AI動画補正 を使う方法もあります。
![]()
UniConverter の日本語版では、動画補正機能を利用でき、動画ノイズ除去やフレーム補間などの機能を使って画質改善を試せます。複雑なパラメータを細かく設定しなくても使いやすいため、スマホで撮った暗い動画、古いホームビデオ、SNS用の動画などを手軽に見やすくしたい人に向いています。
Step 1:UniConverterを起動し、「動画補正」を開く
まず UniConverter の最新版を起動します。ホーム画面の 「動画」 から 「動画補正」 を選択します。日本語画面で操作できるため、初めて使う場合でも流れを追いやすいのが特長です。
Step 2:動画を追加し、動画の状態に合ったAIモデルを選ぶ
「+」ボタンからノイズを除去したい動画を読み込みます。動画を追加したら、映像の状態に応じて適切なAIモデルを選択し、プレビューで仕上がりを確認します。暗い場所で撮影した動画や、ノイズの多い映像では、動画ノイズ除去機能を活用することで見やすさを改善しやすくなります。
Step 3:プレビューで確認し、「エクスポート」で保存する
処理後の映像をプレビューで確認し、問題がなければ 「エクスポート」 をクリックして保存します。DaVinci Resolve のように複数のノイズ低減パラメータを細かく調整する必要がないため、短時間で仕上げたい場合にも使いやすい方法です。
【関連記事】